第28回-社会専門87

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問題87 ピアソンの積率相関係数に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 値はOから1の範囲の間で変動する。
2 2つの変数の因果関係を表すものである。
3 年齢と所得の相関係数は, 所得が円単位でもドル単位でも同じ値になる。
4 2つの変数の間に完全な相関がある場合, 散布図は円形になる。
5 2つの順序変数の関連の強さを測る指標である。

おー相関係数!おいら相関だいすき!ってなんかへんなテンションになってきました。

選択肢1 誤り。相関係数は, -1から+1まで変化します。+の場合は正の相関, -の場合は負の相関といい, 1に近づけば近づくほど大きな相関と言います。

選択肢2 誤り。相関は, 2変数の関係の強弱を表します。例えば, 身長と体重は高い相関を持ちますよね。でもそれは両者の因果関係を示しません。例えば, 国語の成績と読書時間の相関が高かったとして, 国語ができるから読書時間が長いのか, 読書時間が長いから国語の成績がよいのかは横断調査では分からないからです。

選択肢3 正答。身長と体重の相関を考えてみるとわかりやすいですね。メートルでもセンチでも相関係数は一緒になります。

選択肢4 誤り。2つの変数に完全な相関 (相関係数は1) がある場合には散布図は45度の直線になります。こちらから拝借した図をを参考にしてください。
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選択肢5 誤り。順序変数は, 1良い 2普通 3悪いのように順序に意味はあるがその間隔には意味がない変数のことを言います。ちょっと応用問題ですが, 順序変数同士の相関を見たい時には, スピアマンの順位相関係数ケンドールの順位相関係数が使用されます。基本的な相関の考え方は一緒ですが, 複雑な計算になります。

これは, 一般的には厳しい内容だったかなあ。。さて今日もあと2問!

 

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