問題90 社会調査におけるコンピューターやインターネットの活用に関する次の記述のうち, 適切なものを2つ選びなさい。
1 インターネット調査は, 調査対象がインターネット利用者に限定されるため, 目標母集団に照らして,調査漏れが生じやすい。
2 発言の当事者を特定できないインターネット上の掲示板の書き込みは,社会調査の分析対象として活用することができない。
3 国勢調査では,インターネットで回答することができない。
4 調査票調査の自由回答や介護記録の記述など大量の文字データの分析には,コンピューターを活用することができない。
5 国の統計データについては一つに集約されたポータルサイトが整備されている。
さて, この科目最後の問題です。連続28問はちょっと厳しかったけど, つくづく思ったのが, 国家試験はやっぱ過去問だよなあということ。3年分しっかりやってればかなり選択肢は絞れますねえ。ひたすら過去問をやるのが合格の近道だと思います。
選択肢1 正答。標本調査では, どれだけ母集団と同じようなサンプルを選ぶかが重要なポイントです。インターネット調査は非常に便利ですが, 対象者がネットを使っているものという時点でランダムサンプリングが困難になります。そのことを踏まえて行う必要がありますね。
選択肢2 誤り。2ちゃんねるやtwitterなどを分析して, 世論の動向を調査するなどの試みは積極的に行われています。質的なデータはコンピュータ上ですでにテキスト化されているので非常に有効に活用できます。
選択肢3 誤り。国勢調査は, 現在インターネットでの回答が可能になっています。この間僕もやりましたー。この方が調査員さんや分析を行う人の労力も少なくなりますね。
選択肢4 誤り。テキストマイニングという文章を分析する手法があります。実際にパソコン上に打ち込むのが大変ですが, 近年この手法は非常に活発に行われています。
選択肢5 正答。統計法の中にデータの公表について定められており, 総務省統計局のページにデータアーカイブスされています。これらのデータは匿名化されだれでも二次利用できます。
さーて一科目終了。明日からは, 次の科目です。これも連続4年分やっちゃいます!