第28回-精神専門6

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問題6 次のうち, 脳波異常によって診断されるものとして, 正しいものを1つ選びなさい。
1 小児自閉症
2 パニック障害
3 複雑部分発作
4 強迫性障害
5 一過性脳虚血発作

これは手堅く解いておきたい問題ですね。一応全部ググっておこう。

選択肢1 誤り。小児自閉症は, 生後30ヶ月までに発症する先天的な脳の中枢神経の機能障害です。 視線が合わない, 1人遊びが多い, パニックになったり, 強いこだわり, コミュニケーションの障害行動特徴から明らかになります。

選択肢2 誤り。パニック障害は, めまい, 心悸亢進, 呼吸困難といった身体症状とともに激しい不安が発作的に起こる病気です。身体症状によって診断されるものなので誤りだと思います。なお, 「側頭葉てんかん」は, 痙攣などの症状があらわれる「てんかん発作」が伴うため, パニック障害と間違われることがよくあるみたいですね。

選択肢3 正答。複雑部分発作はてんかんの種類の一つです。てんかんの発作は, 全般発作部分発作に別れます。部分発作の中でも, 意識が保たれている単純部分発作と意識が消失する部分発作などに分類されます。てんかんについては脳波で特徴的な波形が現れることで診断される場合もあります。

選択肢4 誤り。強迫性障害は, 自分の意思に反して, 不合理な考えやイメージが頭に繰り返し浮かんできて, それを振り払おうと同じ行動を繰り返してしまう病気です。強迫観念又は強迫行為などの症状が特徴ですね。

選択肢5 誤り。一過性脳虚血発作は, 脳に行く血液の流れが一時的に滞り, 運動麻痺, 感覚障害などの症状が現れるものです。多くは, 多くは数分以内にその症状が完全に消失しますが, 治療しないで放っておくと, 3か月以内に15~20%の方が脳梗塞を発症するため, 早期の受診が必要です。これは脳波ではなく, MRIや症状などから診断されるものだと思います。

よし今日はここまでー。

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