第28回-精神専門18

Pocket

問題18 次のうち, ケースコントロール研究 (症例対照研究) において避けることが望ましい行為として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 調査実施前にインフォームドコンセントを取得すること
2 研究仮説を知る者が面接調査を実施すること
3 ケース群とコントロール群の間で年齢構成を一致させること
4 標準化された測定方法を使用すること
5 面接調査員のトレーニングを行うこと

なんじゃそれって感じの問題。初めてですよねえこれ。。 ケースコントロール研究 (症例対照研究) でググってみよう。抜粋します。

「ある時点で特定の病気にかかっている人(ケース群)と, 年齢・性別などの条件が同じで病気ではない人(コントロール群)を集め, 過去にさかのぼってその病 気との関連が疑われる要因について調査します。年齢・性別などの条件を合わせたうえで, 2群の間で要因の有無に差がある場合, それが病気の発生または予防 に関与していると考えられます。」
ほうほう例えば, 65歳の時にがんになっている人と, なっていない人の過去の生活歴などを調べて, なにががんの原因なのか探ったりする方法だと思います。

選択肢1 誤り。インフォームド・コンセントのない調査はありえないですね。これはリュールンベルグ綱領, ヘルシンキ宣言と続く医学実験の基本中の基本です。サービス選択肢ですね。

選択肢2 正答。これだろうと思います。例えば, 「がんの原因はタバコだ」という仮説を持っている人が面接調査をすると, そのことばかり聞いてしまうので客観的な調査は難しそうです。

選択肢3 誤り。年齢, 性別などの条件を可能なかぎり一致させることが必要だと思います。

選択肢4 誤り。測定にばらつきがあってはならないので可能なかぎり標準化すべきだと思います。

選択肢5 誤り。面接調査員の能力に差があった場合には, 測定方法にばらつきが生じるため, トレーニングは必須だと思います。

選択肢が「避けることが望ましい行為を選べ」なのでなんだか解説しにくかった。今日はここまでー。

カテゴリー: 第28回精神専門科目, 精神保健の課題と支援 パーマリンク