第28回-精神専門48

Pocket

問題48 次の記述のうち, 精神保健福祉士が行う支援として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 退院後生活環境相談員として, 医療保護入院患者の地域移行を進める。
2 サービス管理責任者として, 精神障害者のサービス等利用計画を作成する。
3 精神保健福祉相談員として, 在宅精神障害者の生活介護を行う。
4 相談支援専門員として, 精神障害者からの相談に応じて, 服薬を調整する。
5 介護支援専門員として, 個別支援計画を策定する。

これは, できるだけシンプルに考えたほうが良さそうな問題です。どの職種も関係する職種ですが, 研修, 経験年数など関係なく, 精神保健福祉士であれば当然にできる仕事かどうかってのが問われているんだと思います。と思ったら, それぞれの職種の仕事内容との違いもあるのでダブルで間違っているのか。さあググるぞ!

選択肢1 正答。退院後生活環境相談員は, 医療保護入院者が可能な限り早期に退院できるよう, 個々の医療保護入院者の退院支援のための取組において中心的役割を果たすことが求められています。配置の目安は, 一人が概ね50人以下の医療保護入院者を担当するということになっています。退院後生活相談員は, 精神保健福祉士以外にも, 業務経験のある看護職員, 作業療法士, 社会福祉士などがその役割を担います。

選択肢2 誤り。サービス管理責任者は, 利用者の「個別支援計画」の策定・評価, サービス提供のプロセス全体を管理します。選択肢は, 「サービス等利用計画」となっているので誤りです。サービス管理責任者の要件となる実務経験は, それぞれの所持する資格や業務内容によって1号から4号まであります。精神保健福祉士は国家資格なのでそので4号に該当し, 実務経験が3年必要です。

選択肢3 誤り。相談員なので, 直接生活介護を行うわけではありません。また, 精神保健福祉相談員となる職種は, 精神保健福祉士, 医師, 実務経験者などが想定されています。精神保健福祉相談員は保健所や保健センターで働く公務員なので, 就職するにはまず公務員試験に合格しないといけませんね。

選択肢4 誤り。相談支援事業所に配置されている相談支援専門員は, 利用者と共同し, サービス等利用計画を作成します。選択肢は, 服薬調整となっているので明らかに誤りですね。相談支援専門員もサービス管理責任者のように, 実務経験が必要なので精神保健福祉士であれば当然に相談支援専門員になるわけではありません。

選択肢5 誤り。介護支援専門員は, 介護保険制度においてケアプラン (介護サービス給付計画)を実施する職種です。選択肢は「個別支援計画」となっているので誤りです。介護支援専門員も, 法定資格所持者等は5年以上の, それ以外の者は10年以上の実務経験が必要です。

さて, 次の問題へ。

 

カテゴリー: 第28回精神専門科目, 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 パーマリンク