1998 (平成10) 年以降の我が国の精神保健統計に関する次の術のうち, 正しいものを1つ選びなさない。
1 入院期間が1年以上5年未満の患者数は, ほぼ横ばいである。
2 措置入院患者数は急増している。
3 退院患者の半数以上は認知症である。
4 新たに入院した患者のうち, 1年後も入院しているのは20%以上である。
5 精神科病院に入院している患者のうちの65歳以上の割合は, 国民全体のそれと同じくらいである。
これは頻出問題ですが, かなり悩みました。基本的な統計の問題に加えて悩ませる問題が混じっています。なんとか解いておきたいところです。
しかし, なぜ1998年の統計なんだろう。。患者調査だとそこまで詳しく分からないのかな??と思ったら, 「以降」なんで納得納得。
選択肢1 は正しいと思います。具体的なパーセントを探すのは大変ですが, 消去法的にも選択できるでしょう。
選択肢2 これは明らかに間違いです。昭和45~48年をピークとして漸減傾向です。
選択肢3 これはちょっと正確なデータが探せなかったのですが (いいページがあれば教えてください), 患者調査から見ると退院患者の疾病別の割合は統合失調症が最も多いですね。認知症が最も多いというのはなかなか考えにくいです。
選択肢4 ちょっとこんがらがる問題です。入院期間分布という意味では, 1年以内が32%となっていまるのでこれを選んだ人も多いかも。問題文は新規入院患者という表現なので注意です。
新規入院患者に限って言えば, 約58%が3ヵ月以内に, 約87%が一年以内に退院しています(2008)ので, これは間違っていますね。
選択肢5 これも難しいですが, 長期入院や二極分化をキーワードに考えれば選択肢からは外れそうですね。
具体的に見ると, 精神科病院では65歳以上の入院患者は, 50%前後となっていますが子民全体でいうと25%未満になっていますね。ちなみに人口の中の65歳以上が占める割合を高齢化率と言います。
ちょっと歯切れの悪い解説になってしまいましたが, 統計に関するものは例年数問出題されています。ワークブックなどで効率的に覚えておく必要があるでしょうね。
昨日お休みしてしまったので今日はもう一問。がんばります。その前にビールを一杯だけ。。