第26回–共通科目47

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問題47 福祉計画等の実施状況の評価・監視に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 医療法に規定する医療計画は, 保健所が調査, 分析及び評価を行うものとされている。
2「高齢者医療確保法」に規定する都道府県医療費適正化計画は, 高齢社会対策会議が調査, 分析及び評価を行うものとされている。
3 「障害者総合支援法」に規定する市町村障害福祉計画は市町村審査会が調査分析及び評価を行うものとされている。
4 障害者基本法に規定する障害者基本計画は, 障害者政策委員会が実施状況を監視するものとされている。
5 次世代育成支援対策推進法に規定する市町村行動計画は, 市町村児童福祉審議会が実施状況に関する評価を行うものとされている。

評価観察に関する問題ですねー。これもあまり見ない問題でした。条文に当たるしかないですね。なんだか条文の重箱の隅をつついているような問題に感じますが, なにか意図のある問題なのでしょうか。。

選択肢1 誤り。第三十条の六では, 「都道府県は, 少なくとも五年ごとに第三十条の四第二項第一号に定める目標の達成状況等について, 調査, 分析及び評価を行い, 必要があると認めるときは, 当該都道府県の医療計画を変更するものとする。 」とあります。これらの分析評価は保健所ではなく都道府県の役割ですね。

選択肢2 誤り。第12条では, 「都道府県は, 厚生労働省令で定めるところにより, 都道府県医療費適正化計画の期間の終了の日の属する年度の翌年度において, 当該計画に掲げる目標の達成状況及び施策の実施状況に関する調査及び分析を行い, 当該計画の実績に関する評価を行うものとする。」とありますので, これも都道府県の役割ですね。ちなみに高齢社会対策会議は, 高齢社会対策基本法により高齢社会対策を総合的に推進するために設置されたものであり, 内閣総理大臣を会長とし, 全閣僚が委員に任命されています。

選択肢3 誤り。市町村障害者福祉計画調査分析は, 市町村がみずから行う役割を持ちます。ちなみに市町村審査会は, 介護給付費等の支給に関する審査を行う機関なのでこれが分かれば解答できたと思います。

選択肢4 正答。障害者政策委員会は32条において, 内閣府に必置とされています。その役割の中に, 「障害者基本計画の実施状況を監視し, 必要があると認めるときは, 内閣総理大臣又は内閣総理大臣を通じて関係各大臣に勧告すること」とあります。

選択肢5 誤り。この計画に対する評価も市町村が行います。ちなみに市町村児童福祉審議会は, 児童福祉法の規定されている機関で, 児童, 妊産婦及び知的障害者の福祉の諮問機関 (合議制)ですね。都道府県に設置義務があることにも注意が必要です。

ふう。この問題は, 国, 都道府県, 市町村が行う評価の主体について問う内容でした。改めて確認すると, 誤答であった選択肢1,2,3,5はすべて計画の実施主体である市町村と都道府県がその評価を行っていることが分かりますねー。

今日はここまでー。

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