第26回–共通科目56

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問題56 在宅の障害者の同居者の状況に関する次の記述のうち, 「厚生労働省の実態調査」の結果が示すものとして, 正しいものを1つ選びなさい。
1 65歳未満の身体障害者のうち, 「親と暮らしている」者が半数以上である。
2 65歳未満の知的障害者のうち, 「夫婦で暮らしている」者が半数以上である。
3 65歳未満の精神障害者のうち, 「夫婦で暮らしている」者が半数以上である。
4 65歳以上の障害者のうち, 「一人で暮らしている」者が半数以上である。
5 65歳未満の障害者のうち, 「親と暮らしている」者が半数以上である。

(注)「厚生労働省の実態調査」とは, 「平成23年生活のしづらさなどに関する調査 (全国在宅障害児・者等実態調査)結果」のことである。

障害者の居住実態に関する統計問題です。原典はこちらです。このタイプの問題もよく出されるので数字を覚えておくというよりも感覚的に想像して解くという感じでしょうか。ただ政府統計は複数回答可だったりするので結構難しいですねえ。。問題をよく読みながら考えれば選択肢は狭める事ができる問題だったのではないでしょうか。

選択肢1 誤り。65歳未満の身体障害者のうち, 最も多い形態は「夫婦同居」でこれが約60%を占めます。親と暮らしているのは40%程度なので誤りですね。複数回答可なので混乱しますが, 他にも子と暮らしているのが35%なので, 複数世帯が同居している可能性も高そうです。

選択肢2 誤り。これは選択肢としてはすぐに削除できそうです。65歳未満の知的障害のうち夫婦で暮らしているのは, 全体の5%程度しかいません。まだまだ婚姻率は低い状態と言えるでしょう。最も多いのは「親と暮らしている」であり, 90%を超えます。これを見ると親亡き後の本人の生活支援が今後ますます重要になってくると言えますね。

選択肢3 誤り。これも削除が可能な選択肢でした。65歳の精神障害者の夫婦同居は全体の25%程度です。知的障害と比較すると多いですが, 過半数までには至っていません。知的障害と同様に最も多いのは「親と暮らしている」であり, 60%を超えます。

選択肢4 誤り。これも選択肢としては削除が可能であったと思います。障害者全体での65歳以上の単身生活者は全体の15%程度で過半数には至っていません。障害種別に見ると単身生活者の割合が最も多いのは精神障害ですね。

選択肢5 正答。障害者全体での65歳未満の単身生活者は全体の過半数を超えています。これを見るとまだまだ社会全体で支える仕組みが出来上がっていないなあと実感しますね。

はい。今日はここまでー。

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