第27回–精神専門77

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問題77 精神保健福祉にかかわる行政機関の機能と役割に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村は, 保健所と比較して受療支援など未治療者への対応や支援の比率は高く, 日常生活支援や福祉サービス利用に係る業務の比率は低い。
2 保健所は, 地域における精神保健福祉の第一線の行政機関として, 障害福祉サービスの提供を行う。
3 精神保健福祉センターは, 調査研究, 普及啓発, 自立支援医療及び障害年金の審査, 判定を行う。
4 市町村長は, 医療保護入院の必要がある際, 家族が同意を拒否している場合は, 自らが同意を行うことができる。
5 都道府県知事は, 精神科病院の実地指導を業務の一つとして行う。

おっこの問題はよく出題されます。ちょっと細かい点もでているのでしんどいですねえ。

選択肢1 誤り。これは逆ではないかなあ。。一般的には身近な市町村での支援を中心として, 専門的な支援が必要な場合は保健所が介入するというのが基本だと思います。

選択肢2 誤り。これは1965年の精神衛生法の改正時の規定ですね。その頃は地域における精神保健福祉の第一線の行政機関は保健所であるとされていました。現在は市町村がその役割を担っています。

選択肢3 誤り。調査研究, 普及啓発, 自立支援医療の判定は精神保健福祉センターの役割だとは思いますが, 障害年金はそれぞれの判定機関が行っています。

選択肢4 誤り。これは大事です。市町村保護は, 家族がいない場合に代わりに同意を行うという役割を持ちます。家族がいる場合や同意に拒否している場合には市町村同意を行うことはできません。精神保健福祉法改正によって保護者制度が削除されたため, 「保護者がその任を負えない場合」という状況もなくなったため, 家族は同意の有無を明らかにせざるを得ない状況になっています。

選択肢5 正答。実地指導は都道府県知事の権限であり業務の1つですね。

今日も一問でおしまーい。あとは事例だけですねー!

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