第28回-共通科目83

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問題83 事例を読んで, 成年後見人であるL社会福祉士の法的な権限に関する次の記述のうち, 適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
要介護2の認定を受けていたMさんの認知症が悪化したため, L社会福祉士が, Mさんの成年後見人に選任された。これまで, Mさんは長年住み慣れた借家で, 訪問介護を利用し独居生活を行ってきていたが, 認知症の進行に伴って, ガスコンロの消し忘れでボヤをおこすなど, 独居生活に不安がみられるようになっている。また, Mさんには白内障がある上, 最近は体力も低下しており, 体調をくずして家で寝込むことが多くなっている。

1 Mさんの意思に反していても, 介護保険施設に強制的に入所させることができる。
2 Mさんの同意があれば, 家庭裁判所の許可なく借家契約を解約できる。
3 Mさんの状態の変化を理由に, 要介護度の区分変更を申請できる。
4 Mさんの白内障の手術のために, 医療同意権を行使することができる。
5 Mさんの預金を下ろして, 過熱防止などの安全装置付ガスコンロに買い替えることができる。

成年後見人制度の事例問題ですね。この問題も比較的行けそうな気がします。でもあまり自信が持てない内容だなあ。

選択肢1 誤り。表現として明らかにおかしいですよね。自傷他害の恐れがあるようであれば, 精神科への強制入院の可能性はありえますが, 介護保険施設はあくまで契約によって入所する場所なので。。。事例のように本人が拒否した場合にどうするかというのはまた難しい問題ですが。。

選択肢2 誤り。成年後見人には本人の法律行為に関する代理権がありますが, 不動産に関する取引についてはあらかじめ家庭裁判所に申請して許可を得る必要があります。これついさっきの問題でも出ていたよなあ。。

選択肢3 正答。福祉サービスの利用に関する申請なので本人の代わりに代理権を行使することができます。

選択肢4 誤り。成年後見人等には医療行為についての同意権はないと解釈されています。これは現場レベルでかなり問題を引き起こしているので, 今後改正が求められていますね。

選択肢5 正答。これは成年後見人として行う身上監護の一部といえるでしょう。

今年のこの科目, 明らかに成年後見制度の数が増えていました。次年度以降もますますこの傾向続きそうだな。。

さて, 共通科目終了ー。
専門科目は精神のほうから先にやる予定です。
社会福祉専門科目は下書きでじわじわやっているのですが, 今年からやるべきか, せっかくなのでBlogを始めた4年前に遡ってやるべきか現在迷い中です。一応, 1科目だけ四年分トライしているのですが, あまりにも時間かかるしなあ。。

 

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