問題1 次のうち, 精神科病院の廃止を訴え, 法律第180号の制定運動に関わった人物として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 ブロイラー （Bleuler, E.）
2 クラーク （Clark, D.）
3 ピネル （Pinel, P.）
4 バザーリア （Basaglia, F. ）
5 ジョーンズ （Jones, M）
さて, 精神専門科目。一日3問ペースだとかなりしんどいので, 2問ずつにしよっと。。
この問題はかなーりサービス問題ですが, その他の選択肢も大事なので一応復習しておきましょう。
選択肢1 誤り。ブロイラーは統合失調症の基本症状として, 4つのAを定義した人ですね。4つのAとは連合弛緩, 自閉性, 感情の障害, 両価性などです。
選択肢2 誤り。クラークってだれだろう??って思って検索しまくっている途中で思い出しました。クラーク勧告のクラーク博士ね!
クラーク勧告は, WHOが派遣したクラーク博士が日本の精神科医療の実態を調査し, 「長期入院患者の増加, 地域福祉の充実とリハビリテーションの奨励, 精神科病院の改善や統制の必要性」などを指摘したものです。
選択肢3 誤り。ピネルは鎖からの開放で有名な精神科医です。彼は元患者であり, 後に同院の監護人となったジャン=バティスト・ピュサンの影響で人道主義を唱え, 開放的処遇による精神科医療を提唱しています。
選択肢4 正答。トリエステで活躍したバザーリアが制定の原動力となった法律第180号の説明です。この法律では, まず新たな入院, 次いで精神病院の設立を禁じ, 各州に対して公立精神病院を廃止する権限を付与しました。
選択肢5 誤り。ジョーンズはよくある名前なので悩んだのですが, これは, 治療共同体を提唱したジョーンズでしょうね。治療共同体とは, 従来の精神科病院の管理主義に対して病院の全環境を治療手段として用いる方法のことを言います。
さて, 今日はあと1問。