第28回-社会専門85

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問題85 4種類の尺度水準, すなわち名義尺度, 順序尺度, 尺度, 間隔尺度, 比例尺度に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 大小関係を示すことができるのは, 名義尺度と比例尺度の2つだけである。
2 意味のある算術平均を算出できるのは, 間隔尺度と比例尺度の2つだけである。
3 中央値を算出できるのは, 順序尺度と間隔尺度の2つだけである。
4 最頻値を算出できるのは, 順序尺度, 間隔尺度, 比例尺度の3つだけである。
5 カテゴリーごとの分類ができるのは, 順序尺度, 間隔尺度, 比例尺度の3つだけである。

このタイプの問題は多いですし, たぶん来年も出題されます。しっかり確認しておきましょう。

選択肢1 誤り。名義尺度は, 単に区別するために用いられている尺度 なので, これは大小関係には意味がありません。例えば高校のクラスで1組と2組の間で「2組の方が大きい」なんてことはありませんよね。比例尺度は, 身長や体重などのように数値の差や比率にも意味があります。

選択肢2 正答。比例尺度と間隔尺度は, 両方とも平均に意味があります。両者の非常によく似ています。違いは簡単に言うと, 理論的に0より下 (マイナス) があるかどうかになります。選択肢1で, 比例尺度の例として, 身長・体重を挙げましたが, これらは0以下の数字はありません。間隔尺度の代表的なものには絶対温度があります。こちらは, 0以下がありえますね。

選択肢3 誤り。中央値は, データを小さい順に並べたとき中央に位置する値なので, 順序尺度, 間隔尺度, 比例尺度で算出できる代表値です。

選択肢4 誤り。最頻値は最も頻度の高いものを代表値として扱うものなので, 名義尺度も含めてすべての尺度で求めることができます。

選択肢5 誤り。ここでいうカテゴリー分類とは, いくつかの種類に分けるできるかどうかという意味で使われていると思います。例えば, 1-20はA, 21-40はBというように分類できるかどうかという意味で考えれば, どの尺度でもカテゴリー分類は可能ですね。

ちょーと難しかったなあ。

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