第25回-社会専門104

Pocket

問題104 事例を読んで, E社会福祉士によるFさんへの援助に関する次の記述のうち, 社会生活技能訓練に基づく支援として最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
障害者就労支援事業所のE社会福祉士は, 就労後の職場での適応, 定着を図るために, 共通の課題をもつ知的障害のある若い利用者のグループで社会生活技能訓練を行っている。参加者のFさん (30歳 男性) は清掃作業を行う会社に就職し, 3か月が過ぎたところである。派遣されたビルでの清掃の手順等も覚えて憤れてきたが, 同僚や上司, 派遼先の人とどう接していいのか分からず, 疎外感をもち大変悩んでいた。このままでは人間関係が苦痛で仕事に行けなくなるという不安や, 挨拶が大変苦手でありそれを克服したいという気持ちをもち, 社会生活技能調練を行うこのグループに参加している。
1 Fさんの疎外感や不安感の克服のために, グループで受容しあえるように導く。
2 上司にグループ活動への参加を依頼し, その場で指導や助言を行ってもらう。
3 挨拶が実際の場面でうまくできるよう, 目標を設定して, 練習に取り組む。
4 清掃技術向上のため, 技術指導者を派過し, 職場での実践的な支援を提供する。
5 Fさんの人間関係の苦痛の緩和のために, できるだけ人と接触しなくて済む方法を考えて, 練習する。

おおやっとこ事例問題です。がんばっていきまっしょい。

選択肢1 誤り。このタイプの問題は精神でもよく出題されますね。ごく一般的なグループではこの選択肢は正答になります。ただ, 事例では, 「苦手を克服したい」という目標を持って社会生活技能訓練に参加しているので「最も適切」な選択肢とはいえないと思います。

選択肢2 誤り。社会生活技能訓練ではグループの中で練習した課題を実践で使用する宿題が出されることが多いです。そういう段階で上司などに助言をもらうこともあるかもしれませんが, 「どう接していいかわからない」相手がグループに参加するってのは少し現実的ではないでしょうね。

選択肢3 正答。社会生活技能訓練では, それぞれのメンバーの課題に応じて目標を設定し, ロールプレイなどに参加しながら実際に練習を重ねていきます。選択肢のような短期的な目標を繰り返すことが有効であるとされています。

選択肢4 誤り。「派遣されたビルでの清掃の手順等も覚えて憤れてきた」とありますし, 解説の必要がないくらいのレベルで誤りですねえ。ジョブコーチの説明かなあと思ったんですが, 技術指導という意味ではそれも違いそうですね。

選択肢5  誤り。「克服したい」という本人のニーズを無視して, 課題から逃げるような練習はないでしょうね。距離のとり方は大事なのかもしれませんが。。

本日もあと2問!

カテゴリー: 第25回社会専門科目, 相談援助の理論と方法 パーマリンク