第28回-精神専門13

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問題13「子どもの自殺が起きたときの緊急対応の手引き (平成22年) 」 (文部科学省) に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 学校への教育委員会のサポートは, 自殺が発生して3日目以降が望ましい。
2 「学校再開日」には, 校長が全校集会で出来事を詳細に説明する。
3 自殺の連鎖の防止には, 数日間の休校が望ましい。
4 自殺の事実を文書で保護者に知らせる場合には, あらかじめ遺族に文案を示して了解を得る。
5 教職員がスクールカウンセラーに相談したいときは, 管理職に申し出る。
(注) 「学校再開日」とは, 「発生後に初めて子どもが登校する日」のことである。

これは初めて読んだ文章です。こういう問題はとにかく問題文を穴が空くほどよく読んでじっくり考えるしかないですよねえ。ちょっと難しかったなあ。一応原本はこちら。基本的には抜粋して書きます。

選択肢1 誤り。これは即外せますね。わざわざ遅くやる必要はありません。即日サポートを開始すべきでしょう。

選択肢2 誤り。自殺が発生後初めて子どもが登校する人を学校再開日といいます。学校再開日に大きな集会を開くとパニックが伝染する危険性があるため, 推奨されていません。また亡くなった児童のプライバシーも踏まえると「詳細に説明する」にもどうなのかなあ 。

選択肢3 誤り。自殺の影響が学校全体に及ぶと, 自殺のリスクのある子どもに連鎖(後追い)する可能性がありますので, 休校は避け, 学校の日常活動を段階的に早期に平常化させるのが基本です。

選択肢4 正答。自殺の事実を子どもや保護者, マスコミに伝えるにあたっては, 遺族から了解をとるよう努めると定めてあります。特に文書で保護者にお知らせする場合には, あらかじめ遺族に文案を見せて了解をとるとしています。

選択肢5 誤り。「管理職を通さず, スクールカウンセラーなどに自由に相談できることを保証してください。」とあります。そりゃそうですよね。教員のメンタルヘルスを支える視点も非常に重要だと思います。

さて今日もあと一問!最近蒸し暑くなってきたのでうんざりですねえ。

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