第25回-社会専門105

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問題105 事例を観んで, G相談員 (社会福祉士) の対応に関する次の記述のうち, この時点で最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
ドメスティック, バイオレンスの被害者を支援する特定非営利活動法人に勤めるG相談員は, ある日, 事務所に初めて電話をかけてきた女性による電話相談を受けた。この女性は60代で, 現在, 夫と二人暮らしをしている。最近, 数年前に定年退職した夫がささいなことで怒り出すことがあるのだという。昨日も料理のことでいきなり怒り出し, 口論となった末, 暴言を浴びせられたとのことである。女性は, 遠方に住む息子をはじめ, 友人や親族にも相談できず, 誰かに話を聞いてもらいたくて, この特定非営利活動法人に電話してきた。

1 氏名, 住所を尋ね, 地域の配偶者暴力相談支援センターを紹介する。
2 要点をメモしながら, すぐに結論を出さずに不安や不満を聴くことに努める。
3 虐待チェックリストを用いて質問し, 虐待の状況と原因を明らかにする。
4 この特定非営利活動法人がシェルターをもっていることを伝え, 入所を勧める。
5 直接会って面談した方が効果的であると伝え, 来所するよう助言する。

二問続けて事例問題。少し息がつけますね。

選択肢1 誤り。事例のケースでいきなり配偶者暴力相談支援センターを紹介するのはなさそうです。「誰かに話を聞いてもらいたくて」という本人のニーズを満たすためにもまずはじっくりと情報を収集しながら信頼関係を築いていく必要があります。

選択肢2 正答。緊急的な介入が必要な事例ではありませんし, まずは情報を集めると同時に, 感情の整理のお手伝いをするという意味でも選択肢の対応が適切だと思います。

選択肢3 誤り。うーん。これはどこかの段階で行うかもしれませんが, 勇気を出して電話してきた相談者から見ると機械的な対応をされたと思ってしまうかもれません。

選択肢4 誤り。この状況でシェルターはないよねえ。。ちなみにここでいうDVシェルターとは, ドメスティックバイオレンス(DV)またはジェンダーバイオレンス(GV)に遭った被害者を, 加害の原因たる配偶者等から隔離し一時保護するための施設です。一時保護は婦人相談所や委託された民間施設が行います。

選択肢5 誤り。この段階では無理に直接面談を焦る必要はないように思います。

さて今日もあと一問!

 

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