第26回-社会専門123

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問題123 社会福祉法人に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 経営の透明性の確保は, 不祥事防止の観点からは不可欠であるが, 利用者の利益の保護とは相反する。
2 税制上の優遇措置や各種の助成に対して公的なチェックが行われることから, 外部に対するそれ以上の経営の透明性は求められていない。
3 事業報告書, 財務諸表の情報開示は, 事業経営の適正性を確保するためのもので, 利用者のサービス選択に資する目的はない。
4 自主的な経営機能の強化及び内部牽制体制の確立の観点から, 社会福祉法人の代表権は, 理事長のみが有することになっている。
5 社会福祉事業経営者としての自主性, 自律性を発揮することによって, 地域の様々な福祉需要の実態への対応が期待されている。

社会福祉法人に関する問題です。比較的サービス問題かな?

選択肢1 誤り。社会福祉法第24条では, 「社会福祉法人は, 社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業を確実, 効果的かつ適正に行うため, 自主的にその経営基盤の強化を図るとともに, その提供する福祉サービスの質の向上及び事業経営の透明性の確保を図らなければならない。 」とあります。この情報公開は不祥事防止だけではなく, 利用者の福祉サービスの選択のために行うものでもあります。

選択肢2 誤り。選択肢1の解説にもあるように, 自主的に外部に向けて透明性を確保していく姿勢が求められています。

選択肢3 誤り。経営に関する情報は, 事業経営の適正を確保するために行うものです。一方, それらの情報が利用者のサービス選択にも影響を与えます。だって, 潰れそうな施設のサービスをわざわざ選びませんよね?

選択肢4 誤り。社会福祉法人の代表権は元々法人理事長に限られていましたが, 平成12年の改正時に法人の判断で複数の理事が代表権を分掌することが可能となっています。

選択肢5 正答。社会福祉法人は高い公益性を活かして, 福祉サービスの中心的担い手として, 地域の福祉ニーズの多様化・複雑化への柔軟かつ機動的な対応が期待されています。

今日はここまでー。

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