1970年代以降の都市のあり方に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 先進国の都市では人口や雇用の減少, 財政の危機などによって都市の衰退が問題となり, それまでの都市化現象から過剰都市化現象への移行が注目されている。
2 資本や情報の国際的移動を結節するグローバル都市では, そのグローバルな活動を担う管理職・専門職が増加し, 低賃金移民労働者が減少する。
3 持続可能な社会を目指す視点から都市のあり方が問い直されており, 都市形態の側面からは, 中心市街地の活性化を図るコンパクトシティが提起されている。
4 脱工業化社会の到来を契機に登場してきたテクノポリス構想では, 都市の発展は固有の文化や住民の創造性によってもたらされると説いている。
5 都市住民の生活が高度な情報科学技術に条件づけられている情報都市では, 空間の制約を受けない社会関係が発達し, 次第に都市間のヒエラルヒーが消滅する。
聞き慣れない言葉も多いですがじっくり読み込めば正答を探していけそうな問題です。
選択肢1 これはちょっと難しい選択肢です。過剰都市化が分かっていないと解答は難しいです。これは工業化がしっかりとされていないのに, 都市人口が増加する状況を示します。十分な雇用機会と社会的サービスがない状況で人口が爆発的に増加すると, 失業やスラム地域の問題などが生じます。都市の衰退は, むしろ元々あった工業が衰退した結果なので逆の減少ですね。
選択肢2 グローバル都市は別名世界都市とも言われます。ニューヨークとロンドンが二大世界都市でそれに東京が続きます。グローバル都市の特徴の1つにホームレスの増大, 交通渋滞, 外国人労働者の大量流入などの社会問題も挙げられています。選択肢には低賃金移民労働者の減少という所が誤りですね。
選択肢3 これが正答。コンパクトシティとは中心市街地の空洞化, 環境悪化などに対処するため, 欧米で推進された都市計画の考え方です。郊外にイオンなどの大型ショッピングモールなどがたくさんできることによって, 住民の多くが車に載って郊外に向かいます。わざわざバスに乗って市内まで出てこないようになると, 結果的に都市の空洞化が進むという悪循環になるため, 市内中心部に都市機能を集約させて行こうという考え方ですね。
選択肢4 テクノポリス構想は先端技術産業立地に研究機関に住居を結びづけ, 地方に新しい都市圏を作ろうとするものです。選択肢とは異なりますね。
選択肢5 これは自信ないですねー。ヒエラルヒーは階層や階級と訳します。IT技術の発達によって, どの都市に住んでいても仕事そのものは可能になる (すべてのという訳ではないですけど)と言われ, 都市間の格差は減少すると考えられますが, 文化的なヒエラルヒーも存在しますし, ヒエラルヒーそのものは消滅しないのではないでしょうか。
今日はここまでー。