第25回-共通科目19

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社会的行為やその働きに関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 ウェーバー (Weber, M.) は, 行為を行為者にとっての主観的意味から4つの類型に分け, そのなかで目的合理的行為や価値合理的行為に着目して近代の合理性を論じた。
2 ミード (Mead, G.) は, 自我のなかでIとmeが行う対話に着目し, その過程で社会性を有する動的な自我が成立してくるとして, 鏡に映った自我という考え方を論じた。
3 マルクス (Marx, K.) は, 労働を重視しつつも, それが生む剰余価値は私有財産制のもとでは生産手段を有する資本家の正当な取り分であるという考え方を提示した。
4 ゴッフマン (Goffman, E.) は, 人々の微細な自己呈示の背後にもドラマのような社会の台本があり, その台本に縛られる人間像をホモ・ソシオロジクスとして論じた。
5 パーソンズ (Parsons, T.) は, 潜在的機能や逆機能に着目しつつ, 合理性と共通価値に基づく目的一手段関係を追求するコミュニケーション行為の理論を論じた。

この科目は人名が結構出るんですよねー。試験勉強していると「人名は覚えれないから捨てたー」とか良く聞きますが, やはり覚えて解ける問題は覚えた方がいいと思います。ただ, それぞれの考え方まで全部出てしまうとちょっと難しいかもしれません。この問題はかなり難しい範疇ですが, 基本的な名前とキーワードを覚えていれば選択肢を少し絞ることができます。

選択肢1 一応これが正答です。マックスウェーバーは有名ですね。ウェーバーは人間の行為をその動機の観点からa)目的合理的行為, b)価値合理的行為, c)伝統的行為, d)感情的行為に分類しました。難しいですけど, 近代化に伴ってd)〜a)に人間の行動傾向が変わっていくようなイメージで捉えておけばいいと思います。

a) 目的合理的行為は, ある目的を達成するのに合理的な行為で, b) 価値合理的行為はある価値に合理的な行為です。またc) 伝統的行為は, 習慣化した多くの日常的行為であり, 感情的行為は, 「行為者が情緒に突き動かされて行う行為」のことです。

選択肢2 「鏡に映った自己」はクーリーの中心概念です。彼は他者を自己を映し出している鏡と捉え, この他者との相互作用とそこに映し出された反応としての他者の振る舞いを考慮することによって形成される自我を社会的自我と呼びました。ちなみに, ミードは, 社会的に形成される自分 (Me) と社会に対する反応としての自分 (I) の二つの側面で, 自我をとらえています。簡単に言うと, 他者から要請される自分と本来の自分のせめぎ合いで社会が進歩していくみたいな考え方でしょうか。。難しい。。

選択肢3 マルクスの定理では労働が剰余価値を有むということはその剰余価値そのものが労働者から資本家が搾取されていると考えられるので, マルクス主義では私有財産を認めません。これあってるかなあ。。誤り。

選択肢4 ホモ・ソシオロジクスは, ダーレンドルフが用いた概念で, 自発的に役割形成を行ったり, 役割距離をとったりという自由をもたず, あらかじめ定められた1つの役割を100%遂行するだけの人間のことを指します。選択肢は, ゴッフマンのドラマツルギーの説明です。

選択肢5 選択肢はマートンの説明ですねー。マートンは, 逆機能, 潜在的機能などについて説明した人です。例えば, 火力発電の順機能は発電, 逆機能としては環境汚染, 潜在的機能は明らかになっていない機能と考えましょう。

パーソンズは構造機能分析およびAGIL図式などの理論が有名です。この説明は難しいのでこちらを参考にしてくださーーい,

かなり難しかった。社会学の専門家教えてくれないかなー。

今日はここまでー。

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