第25回-共通科目34

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問題34 地域社会において生活を支えてきた仕組みに関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 モヤイは, 田植などの農作業の際に行われた労働力の交換である。
2 頼母子講などの識においては, 一般的には家格の差が表面化しない比較的平等な人間関係が成り立っていたとされている。
3 村落の寄り合いでの決定は, 全員の意見が一致することは困難であったので, 多数決で行われることが多かった。
4 町内会は, 地方自治法によって, 世帯単位で加入することとされている。
5 消防団は, 地域住民がある年齢に達すると参加する年齢階梯集団の一つである。

今までのタイプとは異なる問題ですね。地域福祉の考え方を理解するためには結構面白い内容かもしれません。

選択肢1 誤り。 かなり難しいですね。「もやい」は, 自治体単位の共同所有や共同開催です。お祭りとかそういうのを思い出せばいいのではないでしょうか。「労働力の交換」としては「結い」が正しいのではないかと思います。
選択肢2 正しい。頼母子講とは, 金銭の融通を目的とする民間互助組織です。一定の期日に構成員が掛け金を出し, 構成員が困った時に支給したり, 余った時にくじや入札で決めた当選者に一定の金額を給付するような仕組みです。身分の違いや経済状態が明らかに違う環境では, この仕組みは運用できないでしょうねえ。

選択肢3 誤り。寄り合いとは原則として地域社会の事項について集落の人達が協議を行うため開く会合のことを指します。この寄り合いは伝統的に全員一致が原則でした。「一揆」などをイメージすれば解けたかもしれません。

選択肢4 誤り。この問題は過去に何度か出題されているので覚えておく必要があります。地方自治法では町内会を「地縁による団体」と規定され, 法人格をもつことができるとし, その内容について規定しています。規定では加入脱退の自由などがありますが, 世帯単位や全加入などの規定はされていませんね。

選択肢5  誤り。年齢階梯制とは, 年齢によって人々を序列づけ,いくつかの段階的なグループに区分する集団組織・制度のことです。消防団は, 18歳以上であれば加入できますが, 年齢に応じて役割が変わるわけではないので, ちょっと違うのではないでしょうか。最近は人が少なくて困っている地域が多い様子ですね。

今日はここまでー。

 

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