第25回-精神専門13

Pocket

「厚生労働省の調査」における家族などの養護者による高齢者虐待の現状に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。

1 高齢者虐待事例が最も多い世帯は, 未婚の子との同一世帯である。

2 相談・通報者の内訳をみると, 近隣住民・知人が最も多い。

3 虐待の種別・類型として最も多いのは, 介護等放棄である。

4 虐待を行った者として最も多いの続柄は, 息子の配偶者である。

5 「高齢者虐待防止法」の施行以来, 相談・通報件数は毎年減少している。

この設問は, 非常に頻出問題だと思います。高齢者虐待防止法については精神保健に限らず社会福祉士の専門科目でも必須知識なのでこれを機にしっかり覚えておきたいものですね。設題そのものはかなり難易度が高いと思います。

まず選択肢1  世帯構成別に見ると, もっとも虐待の報告件数が多いのは未婚の子との同一世帯になります。また, 既婚の子を合わせると合計60%以上が子と同一世帯であるそうです。よって選択肢1が正しい。

選択肢2 通報で最も多いのは施設職員で30%を超えます。次に多いのは家族や親族で27%です。身体的虐待などについてはやはり入浴介助など直接身体的なケアを行う人が発見する可能性が高いでしょう。近隣住民はなかなか気づいても通報しにくいのかもしれませんね。

選択肢3 虐待の種別・類型では, 身体的虐待が最も多く65%, 次いで心理的虐待が38%, 経済的虐待が25%, 介護等放棄は25%であったとなっています。重複も含んでいる様子ですが, これは身体的虐待が一番発見されやすいという側面がありますね。あくまで報告された件数を元に分類されていることを念頭に置いておく必要があります。

選択肢4 虐待を行ったもので最も多いのは息子で40%, 次いで夫が18%, 娘で17%となりますのでこの設題は間違っていますね。この夫と娘は非常に差が少ないのでいつ逆転してもおかしくないので注意しておく必要があります。

選択肢5  これはすぐに選択肢から外したのではないでしょうか。高齢者虐待を発見したものは市町村(地域包括支援センター)通報義務が課せられており, それは守秘義務よりも重いと高齢者虐待防止法に明記されていることもあり, 通報件数は増加傾向にあります。

1日1問と思っていたんですけど, 昨日は痛飲しまして。。。今日は2問がんばります。


カテゴリー: 第25回精神専門科目, 精神保健の課題と支援 パーマリンク

コメントを残す