第26回-精神専門6

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問題6 次の記述のうち, 精神症状の分類として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 幻聴は, 思考の障害に分類される。
2 妄想は, 知能の障害に分類される。
3 不安は, 知覚の障害に分類される。
4 せん妄は, 意識の障害に分類される。
5 作為 (させられ) 体験は, 意欲の障害に分類される。

うーん。かなーり微妙な問題ですねえ。。それぞれの症状を理解した上で, 一問一問確認しながら, 検討する必要があります。

選択肢1 誤り。幻聴は, 実際に音や声が出ていないのに音や声を聞くことであり, 統合失調症等でよく見られる症状です。感覚された対象に過去の記憶や感情などが加わって, どんなものかを判断した結果, 幻聴や幻覚として認知されるので, 知覚の障害だと言われています。

選択肢2 誤り。妄想は, ざまざまな精神疾患で起こりますが, 統合失調症では被害妄想, 関係妄想, 誇大妄想, うつ病で罪業妄想, 心気妄想, 貧困妄想などが出現します。これは, 思考の障害ですね。妄想の種別に関するページで分かりやすかったのは, こちら。結構出題されるのでチェックして置いた方がいいと思います。

選択肢3 誤り。うーむ。これは知覚の障害ではないことはわかるんだけど, 不安はなんの障害と言えるんだろう。。思考の障害かなあ。。ちょっと分からないので保留にします。各社の解答が出た時に改めて確認してみます。

選択肢4 正答。意識混濁に加えて幻覚や錯覚が見られるような状態のことをせん妄と言います。認知症などで出現しやすいですね。これはそのまま意識の障害なので, この選択肢が正答だと思います。

選択肢5 誤り。作為体験は, 自分の考えや行為が, 他人によってさせられていると感じる病的な体験のことで, 統合失調症でよく認められる症状です。これも知覚の障害だと思います。

なんだか歯切れの悪い解説になってしまいました。症状については, 今後も出題されると思われるので, いろいろ見ておく必要がありますね。

では今日はここまでー。

 

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