第26回-精神専門37

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問題 37  次の記述のうち, 精神保健福祉士が行う権利擁護活動の代弁機能として, 適切なものを1つ選びなさい。
1 クライエントの肩や腕に新しいあざがあるのを見つけたため面談を設定し, クライエントの気持ちに寄り添いながら, 状況把握に努めた。
2 病棟看護師から家族の面会日時が変更になったとクライエントに伝えてほしいと言われたため, 面接時にクライエントに伝言した。
3 障害年金の申請に行くクライエントの依頼を受けて, 市役所の担当者にクライエントの来訪の目的, 意図を事前に電話で伝えた。
4 被虐待障害者が保護されたときに備えて, 自立支援協議会のメンバーと協働して一時保護できる環境の整備について自治体に働きかけた。
5 地域活動支援センターのプログラムの一つとして, 障害者の権利に関する条約についての学習会を開催し, 精神障害者の権利について再確認した。

障害や疾病などで自分の意見が主張できなくなった場合, 人間としての権利が認められず, 非常に不利益をこうむる恐れがあります。そのような時に, 第三者が代わってその人の権利や意見を「代弁」することで, その人の立場を守るのが, アドボカシーの代弁機能です。選択肢のほとんどは「権利擁護」とは言えると思います。多分ですが, 問題文の中の「代弁機能」かどうかっていう単純な問題なのではないかと思います。

選択肢1 誤り。これは将来的に権利擁護につながるものではありますが, この段階では現状把握なので, 代弁機能は果たしていないと思います。

選択肢2 誤り。これは伝言ですね。代弁機能とは言えません。

選択肢3 正答。「クライエントの依頼を受けて」と記載されているので代弁機能を果たしていると思います。

選択肢4 誤り。これは社会資源を整備するというソーシャルワーカーにとって重要な仕事ですが, 代弁機能は言えないと思います。

選択肢5 誤り。これはセルフアドボカシーのための勉強会です。代弁機能ではありませんね。

ちょっと不完全燃焼な問題でした。今日はここまでー。

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