第26回-精神専門38

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問題 38 精神障害者等への支援機関に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 児童相談所では, 放課後等デイサービス事業を行っている。
2 福祉事務所では, 退院促進や地域移行・地域定着支援を行っている。
3 都道府県社会福祉協議会では, 精神障害者保健福祉手帳の申請受付を行っている。
4地域包括支援センターでは, 包括型地域生活支援プログラム (ACT) を行っている。
5 公共職業安定所(ハローワーク)では, リワークプログラムを行っている。

これは難しい。ちょっと自信がないのですが, 不適切ではないでしょうかなあと思っています。いろんな人にも相談してみたので一応それも踏まえて解説してみます。

選択肢1  誤り。放課後等デイサービス事業は, 学齢期における支援の充実のため, 児童福祉法の改正によって規定された事業です。これについては, 障害者総合支援法から児童福祉法に変更になったことが大事ですね。これは児童相談所が直接行うというよりも, 障害児通所支援事業所が行うものだと思います。

放課後デイサービスは, 放課後や長期休暇中の療育及び居場所としての役割を担っています。「放課後」という名称が示しているように, 原則として就学児童が対象となっていますが, 20歳までは延長することができます。

選択肢2  自信ないですが, これが正答である可能性が高そうです。参考資料 厚生労働省:全国福祉事務所長会議の資料について

によると, 全福祉事務所において, 長期入院患者の退院促進や自立支援プログラムに基づく退院促進等に取り組むと書かれています。

選択肢3 誤り。精神障害者保健福祉手帳の受付は市町村が行うものです。ちなみに発行は都道府県及び指定都市, 判定は精神保健センターであることも覚えておいたほうがいいと思います。

選択肢4 誤り。地域包括支援センターは, 介護保険法で定められた, 地域住民の保健・福祉・医療の向上, 虐待防止, 介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関です。昨年も出てきているので, こちらこちらの問題も改めて確認しておきましょう。Assertive Community Treatment (ACT) は, 重い精神障害を抱えた人が住む慣れた場所で安心して暮らしていけるように, 様々な職種の専門家から構成されるチームが支援を提供するプログラムです。

選択肢5 誤り。自信ないですが, これが正答である可能性もあります。「リワーク支援」を行っているのは, 独立行政法人の高齢・障害者雇用支援機構に属する地域障害者センターです。ただ, ハローワークも職業訓練はしてるので広義ではリワークしているとも言えるとは思います。選択肢は「リワークプログラム」という名前になっているので, どうなんでしょう。
サイトによっては選択肢5か選択肢2があるんですよねえ。

今日はここまでー。

 

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