第26回–共通科目9

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問題 9 レスポンデント(古典的)条件づけとオペラント(道具的)条件づけに関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 レモンを心の中でイメージしていると, 次第に唾液が出てきた。これはオペラント条件づけである。
2 池のコイにエサを毎日与えていたら, 池に近づいていくとコイが素早く寄ってくるようになった。これはレスポンデント条件づけである。
3 イヌが前足を出そうとしたときに, その行動をほめていたら, 「お手」をするようになった。これはオペラント条件づけである。
4 プラナリアという原始的生物に, 光を当てた後に電気ショックを与えていた。すると光を当てるだけで収縮するようになった。これはオペラント条件づけである。
5 ボタンをつつくとエサの出る装置にハトを入れたら, ボタンを盛んにつつくようになった。これはレスポンデント条件づけである。

これもよく出題される内容なのでしっかり覚えておく必要があります。このページを参考にしました。

レスポンデント条件づけは, パブロフの犬の実験で有名です。犬の前にお肉を出すと, 犬は「わーいえさがもらえるわん!!」ってな感じで, 唾液を出します。だから, いつも同じお皿にえさを入れて出して行くと, 本来なら肉に反応していた唾液反応がお皿を見ただけでも発生する様になります。これは皿という無条件刺激に対して, 肉という条件刺激が連合して起こる反応です。ものすごく荒っぽく言うと, 体が思わずしてしまう反応です。

逆にオペラント条件づけは, 「行動の直後に好子(あるいは嫌子)を提示することによって, 行動の生起頻度が変わる」ことをいいます。これはスキナーの鳩の実験で有名です。スイッチのついた鳥かごを用意して, 鳥が偶然スイッチに触れた時にえさを与えると, 鳩は「なんやこのスイッチ押したら餌でるやん!!」ってなってしょっちゅうスイッチを触る様になるという感じですかね。両者の違いはその個体の行動があるかないかってのが大きいと思います。

選択肢1 誤り。これは体が思わずしてしまう反応ですから, レスポンデント条件づけですね。

選択肢2 誤り。これはコイ的には, 「こいつ来たらえさもらえるんやないかー。はよ集まっとかんと競争に負けるでー」ってなって行動しているわけですから, オペラント条件づけです。体が思わずしている行動ではありませんよね。

選択肢3 正答。犬的には, たまたま手を触ってみたら, 飼い主が喜んで褒めてくれたりたまに餌をくれたりするってな感じになっているのでオペラント条件づけですね。

選択肢4 誤り。これはプラナリア的には, これは体が思わずしてしまう反応です。べつになんもしてないのにかわいそうな話ですね。

選択肢5 誤り。これはそのままスキナーの実験ですので, オペラント条件づけです。

この問題は解いておきたい問題ですねー。今日はここまでー。

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