第26回–共通科目59

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問題59 事例を読んで, M相談支援専門員が行う相談援助活動に関する次の記述のうち, 最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
X市に在住しているNさん(46歳, 女性)は, 網膜色素変性症の眼疾患により身体障害者手帳の2級に該当している。最近, 視野狭窄が進行し, 日常生活が不自由になってきている。日常生活の自立を希望し, M相談支援専門員が勤務するQ指定特定相談支援事業所に相談に行った。

1 自立訓練を受けるためには, X市役所で障害程度区分の認定を受ける必要があることを助言する。
2 自立訓練を継続的に利用できるように, 継続サービス利用支援を行う。
3 個別支援計画を作成し, X市内の自立訓練事業者を紹介する。
4 ニーズ等をアセスメントし, 自立訓練を中心としたサービス等利用計画案を作成する。
5 医療的ケアと福祉サービスの提供が適切なので, 身体障害者更生相談所にサービス等利用計画案の作成を依頼する。

事例問題ですが, それぞれのサービスについての知識が必要とされます。選択肢は比較的難易度は低かったと思います。

選択肢1 誤り。障害福祉サービスは, 訓練給付介護給付に大きく分類されます。介護給付の支給を受ける場合には, 障害支援区分を受けてその区分によって受給の種類や量が決定されますが, 訓練給付の場合には区分による制限がないため障害認定区分を受ける必要はありません。ちなみに自立訓練は, 機能訓練 (身体)と生活訓練 (精神・知的)に分類されている点もよく出題されるので改めて確認しておきましょう。

選択肢2 誤り。継続サービス利用支援は, 2012の法改正時に自立支援給付に追加されたもので, 計画相談を受けて障害福祉サービスを利用しているクライアントがその利用状況や環境をモニタリングして再び計画を立て直すような機能を持ちます。事例では初回の相談なので, サービス利用支援が適切だと思います。ちょっと覚えにくいのですが, これはよく出題されるので確認しておきましょう。

選択肢3 誤り。計画にもたくさんあってわけが分からなくなるのですが, 相談支援事業者が作成するのは, サービス等利用計画です。個別支援計画はそれぞれの障害福祉サービス事業者が作成するものです。

例えば, ホームヘルプサービスと通所介護を利用したいAさんがいるとすれば, Aさんはまず指定特定相談支援事業所に行って相談支援専門員と一緒にサービス等利用計画を立てます。これは, どのサービスをどのように利用するかの計画ですね。このサービス等利用計画は利用者自らが作成することもできます(セルフプラン)。一方, 具体的なAさんの援助をするのは, ホームヘルプサービスを行っている事業所と通所介護を行っている事業所ですから, この事業所は事業所で個別支援計画を作るというふうに理解すれば分かりやすいのではないでしょうか。

選択肢4 正答。選択肢3の説明を参考にしてください。

選択肢5 誤り。選択肢3の説明にあるようにサービス等利用計画は相談支援事業所が行うものですね。

今日はここまでー。

 

カテゴリー: 第26回共通科目, 障害者に対する支援と障害者自立支援制度 パーマリンク