第26回–共通科目76

Pocket

問題 76 事例を読んで, がん告知を受けた患者と家族への医療ソーシャルワーカーの対応に関する次の記述のうち, この時点で最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Eさん(49歳, 男性)は, 共働きの妻と大学生の子どもの3人暮らしである。R病院を受診したところ, 医師から初期の胃がんの告知を受けて, これから入院・手術の後, 抗がん剤治療を開始することになった。外来看護師から医療ソーシャルワーカーに, Eさんの生活上の相談に乗ってほしいとの連絡があり, 面接を行った。相談内容は, 医療費や生活費の収入面と, 休職予定の会社での就労継続についての不安であり, 相談の様子は冷静であった。

1 まずEさんに雇用保険の申請を勧める。
2 Eさんに代わって会社の上司と, 今後の仕事の継続について相談する。
3 今後のEさんの援助方針を検討するために, Eさんの許可を得て, 主治医にの見通しや就労制限について確認する。
4 Eさんは介護保険の対象になるため, 要介護認定の申請を勧める。
5 Eさんは生活困窮に陥るおそれがあるため, 生活保護の申請を勧める。

事例問題。これは解いておきたい問題です。

選択肢1 誤り。Eさんのニーズでは, 「休職予定の会社での就労継続」なので雇用保険の失業給付を検討するのは時期尚早ですね。まずは傷病手当等を検討する段階だと思います。

選択肢2 誤り。Eさん自身が今後のことを冷静に考えている段階で代わりに上司と話す必要はないと思います。就労継続について上司と調整する必要がある場合でも, Eさんが主体となって行うべきでしょう。

選択肢3 正答。事例問題でよく出題されるパターンです。これは正答にせざるをえませんね。

選択肢4 誤り。40歳を超えているので介護保険の第二号被保険者ではありますが, 胃がんは特定疾病ではありません。特定疾病を全て覚えるのは大変ですが, 「加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病」と覚えておきましょう。

選択肢5 誤り。この段階で生活保護は明らかに早いですねー。

さて, 今日は科目総評までやってしまいます!!

カテゴリー: 第26回共通科目, 保健医療サービス パーマリンク