第27回–精神専門7

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問題7 統合失調症に対する抗精神病薬による治療に関する次の記述のうち, 正しいものを2つ選びなさい。
1 幻覚・妄想より認知機能障害に有効である。
2 高齢者に対しては, 若年者より投与量を増やす。
3 症状寛解後も長期にわたる服薬を要する。
4 薬剤選択に当たっては, 糖尿病の合併を考慮する。
5 多剤併用を基本とする。

薬に関する問題ですね。これも優しい問題だったと思います。こちらのページがわかりやすいと思うので確認してみてください。今回は統合失調症がたくさん出題されていますね。

選択肢1 誤り。抗精神病薬は, 幻覚・妄想などの陽性症状を主たるターゲットにしています。

選択肢2 誤り。抗精神病薬に限らず, 一般に高齢者は副作用が出やすいので薬剤の投与量は慎重になる必要があります。

選択肢3 正答。症状が寛解していても服薬を継続することが再発を妨げると言われています。

選択肢4 正答。副作用には, 自律神経症状錐体外路症状が有名ですが, 内分泌・代謝関連症状なども注意が必要です。体重増加や糖尿病などの合併も代表的な副作用の1つですね。

選択肢5 誤り。抗精神病薬減量法ガイドラインにもあるように過去の多剤併用への反省から, 減薬を目指す方向に進んでいます。

今日はここまでー。

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