第27回–精神専門24

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問題24 ソーシャルワークの専門性に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1「ベヴァリッジ報告」 (1942年) は, 誕生して間もないソーシャルワークの専門性を認め, その後の理論的発展につなげた。
2「シーボーム報告」 (1968年) は, ケアマネジメントの導入によりソーシャルワークの専門性向上を提言した。
3「ウルフェンデン報告」 (1978年) は, 公的サービス機関におけるソーシャルワーカーの専門性を整理し直し, その確立の必要性を提唱した。
4「バークレイ報告」 (1982年) は, カウンセリングとソーシャルプランニングを統合した形でのコミュニティソーシャルワーク実践を提案した。
5「グリフィス報告」 (1988年) は, 障害者の個別の状況に応じたパーソナルアシスタンスの提供にソーシャルワーカーの新たな専門性があることを強調した。

おーこれは地域福祉などでよく出題される内容ですね。この系統の問題は覚えておけば解けるのですが, 覚えるのが難しいという。。

選択肢1 誤り。ベヴァリッジ報告は, 終戦後の社会保障に関する包括的かつ体系的な報告書です。「ゆりかごから墓場まで」で有名ですね。ソーシャルワークについては言及されていません。

選択肢2 誤り。シーボーム報告は, 地方自治体においてバラバラに対応していたソーシャルワーク窓口の一括化を行い, 地域のニーズに総合的に対応するソーシャルワーカーを配置することなどを提言したものです。ケアマネジメントと言えば, グリフィス報告ですね。

選択肢3 誤り。ウルフェルデン報告は, 公的サービスの主要な役割を認めながらも, 多様な供給主体の独自の役割を承認する「福祉多元主義」を打ち出した報告で, ボランティアと公的機関との関係を重視しました。

選択肢4 正答。バークレイ報告は, コミュニティを基盤としたカウンセリングと社会的ケア計画を統合した実践としてコミュニティワークを提唱した報告です。ちょっと難しかったですが, これが正答で問題ないと思います。

選択肢5 誤り。グリフィス報告とは, 財政難によるコミュニティワークの停滞を受けて, 施設入所財源を国から地方自治体へ移す事や, 市場原理を導入し, 利用者の選択を作り出すことが必要であることなどに言及した報告ですね。

この問題は結構厳しい内容でした。今日はここまでー。

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