第27回–精神専門39

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問題39 障害者就業・生活支援センターに勤務するJ精神保健福祉士は, 公共職業安定所 (ハローワーク) のK担当官から, 就職を希望するうつ病のLさん (33歳, 男性) の就労相談を依頼された。LさんはU就労移行支援事業所を利用しているが, 何度紹介しても就職に結びつかないとのことであった。J精神保健福祉士は関係者と連携して支援することとし, Lさんの意向を確認した上で, 精神障害者雇用トータルサポーター, U就労移行支援事業所の就労支援員, 主治医とケアカンファレンスを行った。
次の記述のうち, J精神保健福祉士が行うケアカンファレンスの進め方として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 それぞれの専門用語を使い, 領域の違いが明らかになるようにした。
2 主治医から治療経過, 家族構成, 異性関係, 財産状況を話してもらった。
3 共有した方針に基づいて, それぞれの専門領域における役割を明確にした。
4 J精神保健福祉士の意向に沿って, それぞれが支援を行うこととした。
5 ケアカンファレンスの結果をK担当官に報告し, 了承を得た。

チーム医療に関する設題ですね。この問題も詳細な知識はあまり必要とされない問題なのでなんとか解いておきたいところです。

選択肢1 誤り。チームでの連携の難しさにひとつに領域の異なる専門家同士の専門用語の差があります。できるだけ全ての職種で共通理解のできる言葉を使用するようにするべきですね。医療機関に就職した精神保健福祉士さんがドヤ顔で医療専門用語を使ってるのを見たらクススと笑ってやりましょう。

選択肢2 誤り。事例の状況で 家族構成, 異性関係, 財産状況が必要かどうかは分かりません。また, これらの情報は主治医が正確にもっているともちょっと思えないかなあ。。

選択肢3 正答。チームにおいては「共有した方針」を持つ事は大事ですね。一方で, 方針は一緒でもそれぞれの専門家の役割は明確にする必要があります。

選択肢4 誤り。精神保健福祉士の方針にチームが従うということはありません。

選択肢5 誤り。K担当官は, チームの一員であり「報告し, 了承」を得るような上下関係はないかと思います。

今日もあと一問。

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