第27回–精神専門73

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問題73 精神障害の特性に関する次の記述のうち, 正しいものを2つ選びなさい。
1 疾患が固定化することによって, 障害へと移行する。
2 仲間同士の交流は, 日々の生活の対処能力を高めることにつながる。
3 活動範囲の拡大は, 疾患へ負の影響を与えることが多い。
4 新しい事柄に取り組みづらいのは, パターナリズムという特性によるものである。
5 様々な場面への活動や参加は, 健康状態の向上へと導くことになる。

うーん。。。。答えは分かるけど間違っているという確信が持てないという変な感じの問題ですねえ。。ICFの視点が大事なのではないでしょうか。

選択肢1 誤り。疾病が慢性に経過したからといってすなわち障害になるという考え方は一元的で違うような気がします。

選択肢2 正答。疾患があるからといって対人的な活動を避けるよりも仲間同士の活動によって日常生活の対処能力を向上させることができます。

選択肢3 誤り。もちろん刺激に過敏になっているクライアントもいるとは思いますが, 活動範囲が広がることで疾病に負の影響を与えるとは限りません。むしろ生活障害や陰性症状には正の影響を与えることが多いでしょう。

選択肢4 誤り。パターナリズムとは, 父親的温情主義とも言われ, 本人の利益のために, 本人に代わって意思決定をすることです。これは援助者とクライアントの関係の中で世話を焼きすぎることで本人の能力を奪ってしまうような関係性のことを示しています。これは「新しい事柄に取り組みづらい」という原因にはなるかもしれませんが, 障害特性とは言えないでしょうね。

選択肢5 正答。これを誤りにする理由はなさそうですねー。

さて, 今日もあと一問!

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