第27回–精神専門74

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問題74 Bさん (48歳, 男性) は, Z精神科病院での25年間の入院生活を経て, アパートで単身生活を開始した。そのような中, 地域のごみステーションに, 不燃物を出す日を間違っていたことについて, 近所の人から注意を受けた。以来, Bさんはごみを出すことが不安になり, Z精神科病院のC精神保健福祉士に相談した。
次の記述のうち, C精神保健福祉士のかかわりとして, 適切なものを1つ選びなさい。
1 地域生活の中では, ごみ出しのことは些細なことにすぎないので, そのようなことを気にする必要はないと慰めた。
2 Bさんが気にするあまり, 病状が再燃してはいけないと考え, 近所の人のところに, C精神保健福祉士が単独で謝罪に行った。
3 失敗体験が続くことによって自信を喪失してしまわないようにと, 生活予定表を作って管理し, その結果を報告させるようにした。
4 近所の人との良好な関係を構築することの大切さを伝え, どのように対応するかをBさんと一緒に考えることにした。
5 Bさんからホームヘルパーの希望が聞かれたが, 他者に頼ることは継続的な暮らしを考えれば, 自立の妨げになることを伝えた。

うーん事例問題ですねー。よく考えればなんとなったと思います。こういうのが感覚的に解ける様になればずいぶん楽になりますね。

選択肢1 誤り。ゴミ出しのミスは些細なことかもしれませんが, 近所の人からの苦情は「些細なこと」ではないでしょうねー。どちらにしても, 本人が気にしていることを「些細なこと」と言いきってしまうことには問題があると思います。

選択肢2 誤り。「単独で」というところが明らかに間違いですねー。病状のことは非常にプライベートのことなのでそのことを説明するか否かは本人の意思が非常に大事だと思います。

選択肢3 誤り。本人の意思でそういう援助をすることはありえなくはないと思いますが, 「管理」と「報告」が精神保健福祉士の仕事でないことは間違いありません。

選択肢4 正答。「一緒に考える」という文言が出るとほぼ正答だと思っていいですねー。

選択肢5 誤り。ロバーツの自立生活運動という観点から考えても地域において誰かのサポートを受けながら生活することも自立生活と言えると思います。

よしあと一問やっちゃおう!!

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