第27回–共通科目21

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問題21 役割葛藤の説明に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 幼少期での役割取得において発達上の困難を経験すること
2 他者からの役割期待に応えようとして過度の同調行動をとること
3 一定の場面にふさわしく見える自分を演技によって操作すること
4 他者からの役割期待と少しずらした形で行動すること
5 保有する複数の役割間の矛盾や対立から心理的緊張を感じること

役割の説明ですね。社会学の重要なテーマなので非常に良く出題されます。昨年のこの問題も参考にしてください。役割を通して社会構造と人間行為を解明していこうというアプローチを役割理論といいます。

選択肢1  誤り。個人が, 他者や集団の観点から自身を見て自らの行為のあり方を形成していく過程を, 「役割取得」といいいます。

選択肢2 誤り。これは過剰適応の説明ではないかと思います。

選択肢3 誤り。選択肢は役割演技の説明ではないかと思います。

選択肢4 誤り。役割期待とは, 相互関係の中で認知された役割に寄せられる暗黙の期待のことです。一方, 人は役割を遂行する社会的自我のほかに, 心のどこかに「本当の自己」を担保し, 社会的自我と「ほんとうの自己」との距離のことを役割距離といいます。

選択肢5 正答。役割葛藤は, 役割を構成する要素に矛盾・対立がある場合に心理的緊張を生ずることです。

今年の社会理論と社会システムもちょっと難しく感じましたが, ずいぶん過去問からの問題が増えてきた様に思います。あと「自信はないけど多分これ」って感じで正答になっていた人が多かったかもしれませんねー。

ふう。あと60問か。これで全体の3分の2は済んだみたいなのであと一息ですねー!今日は一問でおしまい!!

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