第27回–共通科目28

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問題28「社会保障制度改革国民会議報告書」(2013年 (平成25年) ) における社会保障制度改革の考え方と方向性に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 この改革は, 国の制度改革であって, 地方公共団体が改革に取り組むことを求めていない。
2 この改革は, 高齢者福祉制度に重点を置いている。
3 この改革の方向性は, 「21世紀 (2025年) 日本モデル」を目指すものである。
4 この改革では, 貧困問題の解決を雇用政策と切り離すこととした。
5 この改革の一環として実施された消費税引き上げによって, 子ども・子育て支援に対する将来の財源不足は解消された。

これは初めての問題ですねー。読んだことはなくても考えれば解ける問題だったと思います。概要はこちらです。一度読んでおいたほうがいいと思います。

選択肢1 誤り。まあこれは原文を読まなくても誤りですよね。「子育て・医療・介護など社会保障の多くが地方公共団体を通じて国民に提供されていることを踏まえ, 制度改革は, 地方公共団体に理解が得られるものとし, 国と地方がそれぞれ責任を果たしていくことが必要」とされています。

選択肢2 誤り。「すべての世代に夢や希望を与える「未来への投資」として取り組むべき 」とあるように高齢者福祉制度だけではなく子育て, 障害者などすべての国民を対象とした考え方を提唱しています。

選択肢3 正答。いかにもって感じのキャッチフレーズですね。「高度経済成長期に確立した「1970 年代モデル」の社会保障から, 超高齢化の進行, 家族・地域の変容, 非正規労働者の増加など雇用の環境の変化などに対応した全世代型の「21世紀(2025年)日本モデル」の制度へ改革することが喫緊の課題 」としています。

選択肢4 誤り。「雇用の不安定化が, 格差・貧困問題の拡大につながらないよう, 非正規雇用の労働者の雇用の安定や処遇の改善, 被用者保険の適用拡大が必要」とあります。雇用と貧困の問題を切り離すというのはまあありえないでしょう。

選択肢5 誤り。「今般の消費税引上げによる財源(0.7兆円)では足りず, 附帯決議された0.3兆円超の確保を今後図っていく必要がある」とあります。

出題以外でも, 概要の最初のページはしっかり読んでおけば理解が深まると思います。今日はここまでー。

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