第27回–共通科目46

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問題46 福祉計画策定における住民などの意見の反映に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 子ども・子育て支援法によって内閣府に設置される「子ども・子育て会議」の委員候補には, 子どもの保護者は入っていない。
2 都道府県は, 都道府県障害者計画の策定に当たって, 障害者政策委員会の意見を聞かなければならない。
3 市町村が介護保険事業計画の策定に当たって, 地域における聞き取り調査を実施することは, 住民参加とはみなされない。
4 市町村は, 地域福祉計画を変更しようとするときは, あらかじめ, 当該地域住民の同意を得なくてはならない。
5 社会福祉法では, 市町村は, 地域福祉計画を策定しようとするときは, あらかじめ, 住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとされている。

これも微妙な問題ですけど, 総合的に考えれば解けた問題ですね。誤っている選択肢になかなか自信が持てなくて不安が残る問題という感じ。

選択肢1 誤り。子ども・子育て支援法は「我が国における急速な少子化の進行並びに家庭及び地域を取り巻く環境の変化に鑑み, 児童福祉法その他の子どもに関する法律による施策と相まって, 子ども・子育て支援給付その他の子ども及び子どもを養育している者に必要な支援を行い, もって一人一人の子どもが健やかに成長することができる社会の実現に寄与することを目的とする 」法律です。内閣府に設置される「子ども・子育て会議」は, 25名以内で組織され子どもの保護者, 都道府県知事, 市町村長, 事業主を代表する者, 労働者を代表する者, 子ども・子育て支援に関する事業に従事する者及び子ども・子育て支援に関し学識経験のある者のうちから, 内閣総理大臣が任命します。まあ保護者が入らない理由はないですね。

選択肢2 誤り。これは障害者基本法に関する問題ですね。障害者政策委員会の意見を聞くのは, 内閣府が作成する障害者基本計画です。都道府県については「審議会その他の合議制」の機関を設置することになっています。

選択肢3 誤り。地域住民の意見を聞き取り調査することはそれのみで十分とは言えないかもしれませんが, 住民参加の一部とも言えるでしょうね。

選択肢4 誤り。条文を抜粋します。市町村は, 地域福祉の推進に関する事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画(市町村地域福祉計画)を策定し, 又は変更しようとするときは, あらかじめ, 住民, 社会福祉を目的とする事業を経営する者その他社会福祉に関する活動を行う者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるとともに, その内容を公表するものとする。見る限りには「同意」という文言はありません。

選択肢5 正答。選択肢4の解説を参考にしてください。

今日はここまでー。

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