第27回–共通科目73

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問題73 医療計画に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 医療計画の策定主体は, 都道府県である。
2 現行の医療計画では, 精神医療についての記述は求められていない。
3 現行の医療計画では, 在宅医療についての記述は求められていない。
4 医療計画における病床規制は, 規制改革の中で撤廃された。
5 医療計画における二次医療圏は, 地域包括ケアの圏域である日常生活圏とほぼ同様に想定されている。

医療計画は, 医療法が法的根拠であり, 医療機関の適正な配置や医療資源の効率的な活用, 病院の機能分化などを図るため, 医療圏の設定や病床数, 病院や救急体制の整備についての計画です。

選択肢1 正答。第三十条に「都道府県は, 基本方針に即して, かつ, 地域の実情に応じて, 当該都道府県における医療提供体制の確保を図るための計画を定めるものとする。」とあります。作成主体は都道府県で法的義務がありますね。

選択肢2 誤り。「療養病床及び一般病床に係る基準病床数, 精神病床に係る基準病床数, 感染症病床に係る基準病床数並びに結核病床に係る基準病床数に関する事項」という項目がありますね。

選択肢3 誤り。現行の医療計画についてはこちらのページが参考になります。「 疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について」と在宅医療についても記述されていますね。

選択肢4 誤り。医療計画制度における病床規制については, 地域で必要とされる病床数の基準を算定し, 基準を超えた場合は, それ以上病院の開設や病床の増床を認めない仕組みです。この仕組みは新規参入の難しさなどの批判も多数ありますが, 撤廃ではなく弾力的運用を行っていく方向ですね。

選択肢5 誤り。こちらのページを参考にしました。医療圏とは, 医療を提供する体制を確保するための圏域のことです。日常生活に密着した保健医療を提供する一次医療圏(基本的に市町村単位), 健康増進・疾病予防から入院治療まで一般的な保健医療を提供する二次医療圏(複数の市町村), 先進的な技術を必要とする特殊な医療に対応する三次医療圏(基本的に都道府県単位)に分類されます。日常生活圏は, 一次医療圏に対応するのではないでしょうか。

今日はここまでー。

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