第25回-精神専門37

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精神科ソーシャルワーカーの活動の歴史に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなぎい。
1 1960年代には, 地域の中の住まいや居場所づくりの取組が全国で進められた。
2 1970年代には, 精神衛生相談員として市町村の社会福祉担当部局への配置が進んだ。
3 1980年代には, 退院を促進するために, 精神科医療機関への配置が義務づけられた。
4 1990年代には, 「医療観察法」が制定され, 司法福祉の領域に参画するようになった。
5 2000年代には, 精神保健福祉士がスクールソーシャルワーカーとして, 活用されるようになった。
(注) 「医療観察法」とは, 「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。

ソーシャルワーカーの活動に関する問題ですね。年代と聞かれるとちょっとしんどいですが, 消去法で解けた人も多いのではないでしょうか。

選択肢1 これはまず分かりにくいですね。「地域の中の住まいや居場所づくりの取組」といえばまず考えつくのは谷中輝雄のやどかりの里ではないでしょうか。地域生活のパイオニアであるやどかりの里が埼玉県で活動をはじめたのが1970年ですから, 選択肢は少し早すぎると考えられます。誤り。

選択肢2  おっとっと先走ってしまいました。精神衛相談員は, こちらの問題で解説したように1965 精神衛生法改正で新しくできたものです。まず年代として間違っていると同時に, 配置されるのは地域の第一線機関と位置づけられた保健所ですね。よって選択肢は誤り。

選択肢3 精神保健福祉法第38条では, 「精神科病院その他の精神障害の医療を提供する施設の管理者は, 当該施設において医療を受ける精神障害者の社会復帰の促進を図るため, その者の相談に応じ, その者に必要な援助を行い, 及びその保護者等との連絡調整を行うように努めなければならない 」と記載されています。これが精神病院に相談専門の職員を置く事の法的な根拠とはなっていますが, 精神保健福祉士の配置を義務づけではいません。よって選択肢は誤り。

選択肢4 これは単純な年号問題。医療観察法は2003年制定で施行は2005年です。おそらく他の問題で出てくるので説明は後回しにしておきます。

選択肢5  地域によって配置の状況には差があるけど, 現在教育現場にも精神保健福祉士の活躍が期待されています。

今日は2問やってみました。さて, 明日からまた月曜日。がんばっていきましょう。


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