第25回-精神専門41

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問題 41 精神科リハビリテーションの評価に関する次の記述のうち, 正しいものを2つ選びなさい。
1 アセスメントとモニタリング, エバリュエーションの3つがある。
2 アセスメントは, 効果の判定, 欠点, 将来予測及び今後の改善策を検討することである。
3 GAF (Global Assessment of Functioning) は, 精神症状を含めた社会生活の全体機能を評価する。
4 職業能力評価尺度のフェイススケールは, 面接による自己報告でチェックする。
5 職業レディネス・テストは, 160の職業名についての興味や関心の有無を回答するようになっている。

これは難しい。。。解けた人はかなり少ないのではないでしょうか。テキスト読んだり調べたりしながらでもかなり難しいと感じます。

選択肢1  精神科リハビリテーションのプロセスは, アセスメント→プランニング→インターベンション→エバリュエーション と続き, そのすべてにおいてモニタリングが必要です。この中で「評価」という意味ではアセスメント, モニタリング, エバリュエーションで主に行われると考えていいと思います。ちょっと出題者の意図は分かりかねますが。。。正答ではないかと思います。

選択肢2  ウィングによるアセスメントの定義を以下に記載します。

1) 存在する精神的及び身体的障害の種類とその程度を決定するため。
2) 発達させうる潜在的な能力を発見するため。
3) 患者と合意の上で短期及び長期の目標を定め, そしてそれらを達成するためのリハビリテーション計画を立案するため。
4)計画を基礎にして, 適切な形の専門的で適切なサービスを決めるため。
5) 進歩を定期的にモニターしてリハビリテーション計画を必要に応じて修正するため。

選択肢は, 「欠点」と書いてあるのが異なるのではないでしょうか。

選択肢3   正答です。GAFはかなり出題頻度が高いので注意しましょう。

GAFは, DSMの第5軸で, 症状と社会的職業的機能面を総合的に評価するものです。
(例えば)
100-91 症状は何もない。 広範囲の行動にわたって最高に機能しており, 生活上の問題で手に負えないものは何もなく, その人の多数の長所があるために他の人々から求められている。
10-1  自己または他者をひどく傷つける危険が続いている(例:暴力の繰り返し), または, 死をはっきりと予測した重大な自殺行為。などなど。

今後も継続して出題される可能性が高いので注意しておきましょう。

選択肢4 職業能力評価尺度については選択肢5にもある職業レディネステストや, VPI ( 職業興味検査)などがあります。仕事への興味や, 準備, 向き不向きみたいなものを測るためのテストですね。その多くは, 自己記述式の質問紙で構成されているので, 「面接による自己報告」というのは誤答だと思います。

選択肢5 設問は, VPI (職業興味検査) の説明となります。職業レディネステストは職業に対する興味と職務遂行の自信度を39項目でチェックするものです。よって誤答だと思います。

今日はここまで。かなり歯切れの悪い解説になってしまった。間違っているところを見つけたら教えてください。

 

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