第25回-精神専門47

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精神保健福祉士が行うグループワークの原則に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1「秘密保持」の原則を踏まえ, 就労移行支援事業所においてメンバー同士がプライバシーに触れる質問を禁ずるルールを定める。
2「制限」の原則を踏まえ, アルコールデイケアにおいて再飲酒したメンバーの参加を制限する。
3「個別化」の原則を踏まえ, 地域活動支援センターで個々のメンバーが好きなプログラムを選べるようにする。
4「参加」の原則を踏まえ, 精神科デイケアでメンバー各自がその能力に応じて参加できるような活動を考え, メンバー相互に交流ができるように促す。
5「葛藤解決」の原則を踏まえ, 病棟のレクリエーショングループでメンバー同士の衝突を取り上げないようにする。

ここで出てきましたかー。急カリキュラムの各論的な内容ですね。これは解けた人が多いのではないでしょうか。

グループワークの原則としてはコノプカの14原則が有名です。

選択肢1 守秘義務の原則は, それぞれのプライベートを明かさないのではなく, グループ内で表出された情報をグループの外に持ち出さないという原則なので誤りですね。

選択肢2 制限の原則は, クライアントが自傷多害のリスクのある行動や人間関係を破壊する行動をとったりすることがないよう保護し, 利用者の自我を強化し, 援助者とよりよい援助関係を保っていくことを指します。選択肢の内容はただのペナルティと考えられるので誤りですね。

選択肢3 グループワークの個別化には2種類あります。1つはグループ内の個人の独自性を認識するということ, もう1つはそれぞれのグループの独自性を認識することです。

選択肢を見ると, 1つ目のグループ内の個人の独自性を認識しているように見えなくもないですが, それぞれが好き勝手なことをするのであればグループである必要はありませんね。誤り。

選択肢4 特に精神科におけるグループワークでは, 参加にはいろいろな形があります。クライアントが各自の能力の段階に応じて参加するよう, ワーカーは各々の能力に応じて参加できるような活動を考え, メンバー相互の交流が促進されるように媒介者として機能することが求められています。これが正答。

選択肢5 葛藤解決の原則とは, グループ内に生じた葛藤をうまくコントロールして個人やグループの成長につなげるという姿勢です。グループ内での葛藤には, 課題やグループの活動中に出された考えや情報、事実についてメンバー同士の意見が異なるという手段的葛藤 と, メンバー同士の感情面での葛藤という情緒的葛藤 の二種類があり, 前者はグループの成熟に有益な一方, 後者の葛藤については慎重に扱う必要があります。選択肢は誤りですね。

今日も調子が良かったので2問連続。明日はお休みしようかしら。


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