第25回-精神専門48

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精神保健福祉士が行うアルコール依存症者家族の支援に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 飲酒によるトラブルの解決を, 本人に代わり家族が担うよう支援する。
2 支援の対象は, 未成年の子どもを除く成人の家族である。
3 自助グループとして, ナラノン (Narcotics Anonymous)を紹介する。
4 エコマップを家族と作成し, 社会資源との関係で問題を理解できるようにする。
5 本人が飲酒をやめないのは, 意志が弱いためであることを理解できるようにする。

アルコール依存症のクライアントへの援助についての設問。この問題もかなりの頻度で出題されています。アルコール依存症患者は増加傾向にあり, 精神保健福祉士の役割も増していますね。

選択肢1 これはイネーブラーの説明ですね。イネーブラーは後押しする人という意味で, 何らかの依存症にある人物に対して, その依存状態を支えてしまう人のことを指します。家族が本人のトラブルを解決する事で, 結果的に本人の飲酒を助長してしまう可能性がありますね。この選択肢は誤りです。

選択肢2 これも誤りです。Adult Children of Alcoholics(ACOA)はアルコール依存症などの親に育てられた成年者のことを指します。アルコールの問題により家族の機能が不全な状態が続く事で子供の成長にも大きな影響を及ぼすので未成年者に対する支援も大事ですね。

選択肢3  ナラノン (Narcotics Anonymous) は, 薬物依存症の自助グループです。アルコール依存症の自助グループとしては日本では, 断酒会が有名ですが, AAなども各地に存在してます。両者の違いとしてその匿名性にも留意が必要ですね。

選択肢4  エコマップは, ハルトマンが考案したマッピング技法の1つで, クライエントと社会資源(家族や知人, 友人など)との相関関係を円や関係線により図式化し, 援助者とクライエント双方が現状の問題・ニーズを把握するのに活用されます。その他のマッピング技法には, ジェノグラム (3世代以上の拡大家族内で繰り返し伝承されてきているような問題の連鎖性を発見していく上で有効な図式), ファミリーマップ (家族間にみられるある特定の関心事や問題状況の図式化) などが挙げられます。正しい選択肢ですね。

選択肢5 アルコール依存症を意思の問題にするのは誤りです。

僕もかなりお酒を飲むのですが, 最近に週に1回はなんとか休肝日を作るように心ががけています。しかし, 今日はしこたま飲んでもいい日ということにしよっと。


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  1. ピンバック: 指輪 銀

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