第28回-共通科目33

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問題33 地域福祉に関する理念や概念に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 ローカルガバナンスとは, 地方自治体における議会による統治を意味する概念である。
2 ソーシャルインクルージョンとは, 全ての人々を排除せず, 包摂し共に生きることができる社会を目指す考え方である。
3 地域福祉における住民主体の原則とは, サービス利用者としての地域住民の主体性を重視した考え方である。
4 脱施設化とは, 児童と高齢者が福祉施設から地域生活に移行していくための取組を指す。
5 社会的起業とは, 企業による収益拡大を目的とした新規事業開発のことを指す概念である。

地域福祉に関わる用語の意味を問う問題です。これは確実に解いておきたいところです。

選択肢1 誤り。ここ数年間はローカルガバナンスという用語は出題されていませんでした。ちゃんと調べてみようと思ってこの論文を見てみましたけど、余計分からないwざっくり訳すと「地方共治」と言われるみたいです。つまり、地方の政治そのものを官民のさまざまなセクターが参加して作っていこうという捉え方だと思っていればいいかとい思います。

選択肢2 正答。ソーシャルインクルージョンは精神保健福祉士の専門科目でよく出題されますね。 ソーシャルインクルージョンは社会的包摂とも、言われ, 様々な生活を抱えた人間を社会的に排除しないで, 包み込もうという考え方です。ちなみに対義語は、ソーシャル・エクスクルージョン(社会的排除)で、「福祉制度や労働市場等, 社会のさまざまな領域において, その構成員の地位・資格を喪失すること」といいます。もともとのは移民に対するソーシャルエクスクルージョンに対する批判から、ソーシャルインクルージョン概念は生まれました。

選択肢3 誤り。住民主体の原則とは、「地域福祉を推進していく主体は, そこに暮らす住民自身であるということ」という意味です。つまり、サービスの利用者としてだけではなく、サービスの提供や計画においても主体的に参加することが求められています。

選択肢4 誤り。これはどこらへんがポイントの誤りなのかな。。脱施設化はもともとアメリカで始まった運動で、施設生活から地域生活へという意味では正しいとおもいます。ただ選択肢は、児童、高齢者と限定しているので誤りだと思います。知的障害者や精神障害者などで現在活発に叫ばれています。

選択肢5 誤り。うーん確か去年似たような問題が出てたと思うんだけど、なんか見つからないなあ。社会的企業は、ソーシャル・エンタープライズと言われます。営利を目的とせず, 事業を通じて社会的な目的の達成をめざし、福祉、教育などの社会的課題の解決に経営的手法を用いて取り組みます。

さて, 今日もあと1問!

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