第28回-共通科目55

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問題55 健康保険制度の保険給付に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 自己の故意の犯罪行為による傷病に対しても保険給付が行われる。
2 被保険者が出産した場合, 出産の日の前後の一定期間のうち, 労務に服さなかった期間について出産手当金が支給される。
3 保険者には, 保険給付において後発医薬品を使用することが義務づけられている。
4 被扶養者に対する家族療養費の支給は, 被扶養者が被保険者と同一世帯に居住する場合に限られる。
5 保険外併用療養費を用いた治療は, 保険医療機関では提供できない。

さて, 社会保障制度最後の問題。この科目もきつかったけどがんばっていきまっしょい。健康保険制度かー。僕は苦手ですが, これは保健医療サービスでも出題されそうなところですね。

選択肢1 誤り。これは結構有名ですが, あまり出題されない良問です。健康保険では, 社会保険の公共性の見地から一定の条件のもとに給付の全部又は一部について制限を行います。具体的には, 故意の犯罪行為又は故意に事故をおこしたときやけんか, よっぱらいなど著しい不行為により事故, 正当な理由がなく医師の指導に従わなかったりということが想定されています。ちなみに自動車事故などで健康保険で医者にかかったときは, 健康保険で治療を受けることはできますが, その後所定の手続きが必要になります。

選択肢2 正答。健康保険の被保険者が出産のため会社を休み, その間に給与の支払いを受けなかった場合は, 出産の日以前42日から出産の翌日以後56日目までの範囲内で, 会社を休んだ期間を対象として出産手当金が支給されます。給与の3分の2で覚えておけばよいと思います。出産手当金については予定日とか, 多胎妊娠などで変わってくるので選択肢では「一定期間」とマイルドに書いてくれていますね。よく似ている出産育児一時金は、主に出産の費用についての助成であるのに対し、出産手当金は、妊産婦自身が勤めていた場合で出産のため会社を休んだ場合に, お給料の代わりとして支給されます。

選択肢3 誤り。後発医薬品はジェネリック医薬品として有名です。これは, 最初にある製薬会社が作った医薬品をしばらく立ってから他の製薬会社が作成するいうことから, 薬価が安くなるので厚生労働省はその使用を促進しています。ただ, これ後発品しか使えなかったら先発品を作る会社なんてなくなので, 日本の製薬会社は全く薬を開発しなくなりますね。

選択肢4 誤り。家族療養費と聞くとあまり聞き慣れませんが, かんたんいいうと, 健康保険加入者に扶養されているものの健康保険です。被扶養者が病気やけがをしたときは, 被保険者と同じように, 健康保険を扱っている病院に保険証を提示すれば, 必要な医療が治るまで受けられます。扶養は必ずしも同居していなくてもできますよね。

選択肢5 誤り。混合医療の問題から, 一般的には, 保険が適用されない医療を受けた場合には, 保険が適用される医療も含めて保険の対象から外れます。ただし, 保険外診療を受ける場合でも, 厚生労働大臣の定める評価療養選定療養については, 保険診療との併用が認められています。これを, 保険外併用療養費といいます。評価療養には, 先進医療や未承認医薬品, 選定療養には, 差額ベット, 予約料などが挙げられます。

さーてやっと次の科目かー。共通科目は後半がきついんだよええ。。

 

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