問題103 事例を読んで, この場面におけるJ社会福祉士の対応として, 最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Kさん （85歳.男性） は, このところ物忘れが目立つ認知症の妻 （82歳） を自宅で介護している。Kさんは当初「自分ひとりで介護する」と言い, 他県に住む一人息子に頼ることや, デイサービスなどを利用することを拒否していた。しかし最近は疲れを感じるようになり地域包括支援センターに相談に来た。J社会福祉士は, Kさんへの初回面接を行った。
1 Kさんに構造化面接を行い, 虐待の有無を確認する。
2 Kさんの頑張りを労い, 介護を継続するよう勧奨する。
3 Kさんに適切な認知症ケアの方法についての知識を伝える。
4 Kさんに家族会に参加することを勧める。
5 Kさんの気持ちを受け止めながら話を聴き, 総合的な状況把握を行う。
さて事例問題です。これはサービス問題ですね。
選択肢1 誤り。なんで急に虐待の有無を確認するのかまったくわかりませんねえ。。。ここで構造化面接ってのも疑問です。
選択肢2 誤り。今まで一人で頑張ってきて, 限界を感じているからこそ社会資源につながろうとしているわけです。前半部は必要な関わりかもしれませんが, 後半は明らかに誤りですね。
選択肢3 誤り。認知症のケアの方法は個別性のあるもので, Kさんは妻の介護を今まで一人で行ってきました。将来的には家族教育等の利用は考えられるかもしれませんが, この段階でこの選択肢が適切とは思えません。
選択肢4 誤り。いずれは可能性があると思います。ただ, この段階でのニーズは精神的な支えあいではなく実際の介護負担の軽減に関わるものだと思います。
選択肢5 正答。こういうどっちつかずの選択肢がほぼ正答ですね。アセスメントに向けて状況の総合的把握をしていく必要があると思います。
今日はここまでー。先は長いなあー。