第28回-精神専門63

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問題63 次の記述のうち, 「障害者総合支援法」に基づく精神障害者に対する基幹相談支援センターの役割として, 正しいものを2つ選びなさい。
1 保健所, 市町村, 関係機関に対する技術援助に取り組む。
2 精神障害者の地域での相談支援体制の強化に取り組む。
3 精神科病院への地域移行に向けた普及啓発に取り組む。
4 住民の精神的健康の保持増進に取り組む。
5 精神科救急医療体制の整備に取り組む。
(注) 「障害者総合支援法」とは, 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

基幹相談支援センターは今年何回か出ています。この問題が参考になりました。基幹相談支援センターは, 地域における相談支援の中核的な役割を担うことが期待されており, 市町村に任意で設置されるものです。

選択肢1 誤り。これは精神保健福祉センターの役割です。精神保健福祉法に基づき,都道府県に設置される機関。精神保健の向上と精神障害者福祉の増進のため,精神保健に関する知識の普及,調査研究相談指導等を行います。

選択肢2 正答。精神障害者のみを対象にしているわけではありませんが, 地域の中で身体障害者, 知的障害者, 精神障害者の相談を総合的に行うという意味で考えれば誤りにはしにくいですね。

選択肢3 正答。地域移行, 地域定着については, 指定一般相談支援事業所の役割ですが, 文章の中に「普及啓発」と書いてあります。地域移行などに向けて地域にはたらきかけていくといういいではこれも正答で問題ないでしょう。

選択肢4 誤り。これはも精神保健福祉センターの説明じゃないかな。精神保健福祉センターの目標は, 地域住民の精神的健康の保持増進・精神障害の予防・適切な精神医療の推進から社会復帰の促進, さらには自立と社会経済活動の参加促進の援助まで多岐に渡ります。

選択肢5 誤り。精神科救急医療体制の整備は都道府県, 指定都市の役割だと思います。精神科救急医療体制は, 精神科救急医療確保事業と身体合併症救急医療確保事業, そして精神科救急情報センターから構成されています。

さてあと一問。

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