第28回-精神専門75

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問題75 次の記述のうち, 元気回復行動プラン (WRAP) に関する説明として, 正しいものを1つ選びなさい。
1 自らの意思では受診が困難な精神障害者に対し, 支援者が暮らす場に出向いて支援する際の活用を目的に作成された。
2 アメリカの援助付き雇用の方法を導入して, 支援者が働く場に出向いて支援する際に活用することを目的に作成された。
3 ヨーロッパで精神科病院が縮小された後, 地域の中で精神障害者が働く場を創出する際に活用されたことに起源がある。
4 インフォーマルなサポートとフォーマルなサポートを織り交ぜながらネットワークを構築する方法として活用される。
5 精神障害を有する当事者の間で考案されたもので, ファシリテーターとして活動する人の養成が行われている。

WRAPはこの問題でも出題されています。いつか出ると思いましたが, 結構詳しく出ましたね。まあ文章をよく読めば結構とけそうな問題です。

選択肢1 誤り。うーん, これはアウトリーチ推進事業の説明だと思います。アウトリーチ推進事業とは, 未治療の者や治療中断している者等に対し, 専門職がチームを組んで, 必要に応じて訪問支援を行い, 保健・医療・福祉サービスを包括的に提供し, 丁寧な支援を実施することにより, 在宅生活の継続を可能にすることを目指すものです。

選択肢2 誤り。これはジョブコーチの説明だと思います。ジョブコーチは, 障害者が一般の職場で働くことを実現するため, 障害者と企業の双方を支援するものです。

選択肢3 誤り。これはソーシャルファームの説明じゃないかなあ。障害者な労働市場で不利な立場にある人々のために, 仕事を生み出し, また支援付き雇用の機会を提供することに焦点をおいているビジネスのことを言います。

選択肢4 誤り。これはケアマネジメントの説明かな??

選択肢5 正答。こちらからコピペ。WRAPはWellness Recovery Action Planの頭文字をとったもので, アメリカの精神的な困難(躁うつ病)を経験したメアリーエレン・コープランドさんを中心に色々な人の力で育てられてきて いる「自分が元気でいるために, 自分自身が作るプラン」です。ファシリテーターは「まとめ役, 進行役」のことで, WRAPファシリテーターはコープランドセンターの認定資格となっています。

さてもう一問!

カテゴリー: 第28回精神専門科目, 精神障害者の生活支援システム パーマリンク