第25回-精神専門78

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次の事例を読んで, 問題78から問題80までについて答えなさい。
〔事 例〕
Aさん (30歳, 男性) は, 大学を卒業後, 郷里を離れて都会の金融機関で働くまじめなサラリーマンであった。ノルマに追われるストレスフルな毎日のため徐々に朝起きがつらくなり, 遅刻や欠勤も増え, ある取引先とのトラブルをきっかけに気分が落ち込み出勤できなくなった。休職して自宅で過ごしていたが, 自分の将来を悲観して自殺を図り, Y精神科病院に入院となった。
Aさんの担当には, 新任のB精神保健福祉士があたった。Aさんは「早く戻りたい」
と訴え, B精神保健福祉士は, 焦らずゆっくり入院治療をするように説得したが, 2週間後にAさんは退院をしてしまった。B精神保健福祉士は, 就労を焦るAさんに対して具体的な助言ができず, 残念な結果になったことを先輩のc精神保健福祉士に相談したところ, 実践的な勉強をするよう地元の職業リハビリテーションの勉強会への継続的な参加を勧めてくれた。参加したその日は, 精神障害者総合雇用支援の事業についての勉強会であった。 (問題78)

問題 78 次の記述のうち, この事業に関するものとして, 正しいものを1つ選びなさい。
1 精神障害のある人の自殺防止の見地から雇用支援強化を目的としている。
2 リワーク支援は, 雇用継続支援のための制度である。
3 利用に際しては精神障害者保健福祉手帳を取得していなくてもよい。
4 事業主が障害者雇用に特別の配慮をした子会社を設立する。
5 支援にかかる利用料は1割負担である。

これ事例とはほとんど関係ない問題ですね。事例である必要性はまったくありません。

ちなみに精神障害者総合雇用支援は, ここのページが参考になります。

地域障害者職業センターでは, 精神障害のある方(躁うつ病, 統合失調症その他の精神性疾患がある方)や精神障害のある方を雇用している事業主に対し, 主治医との連携の下で, 雇用促進, 職場復帰 (リワーク支援), 雇用継続のための専門的支援が行なわれています。

選択肢1  自殺防止の見地からということはありません。誤り。

選択肢2 リワーク支援は, 復職支援なので誤り。

選択肢3 かなり難問です。ハローワークや法定雇用率上での精神障害者の定義には「手帳を所持していること」としている場合はほとんどですが, この制度に関しては, 「精神障害者保健福祉手帳や医師の診断書等により, 躁うつ病, 統合失調. 症その他の精神性疾患を有して」と記載されています。この文面からは, 手帳の所持が原則でないことが分かります。正答。

選択肢4 特例子会社の説明ですね。特例子会社についてはこちらを参考にしてください。誤り。

選択肢5 この事業の利用は無料です。誤り。

そういえば設題中の, 「B精神保健福祉士は, 焦らずゆっくり入院治療をするように説得したが, 」の下りはいらないような気もしますね。過去の事例問題だとこのような「説得」と出ているとほとんど誤りですし。。

さて, あと二問。なんとか今日中に終わらせるぞー。

 


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