第25回-社会専門86

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問題86 測定の尺度水準に関する次の記述のうち, 正しいものを1つ選びなさい。
1 名義尺度は, 単に対象を分類することだけに意味があるものなので, 代表値を求めることはできない。
2 順序尺度は, 名義尺度のようにただ分類するだけではなくて測定値の大小にも意味があるので, 算術平均を計算することにも意味がある。
3 間隔尺度は, 測定値の順序だけでなくその間隔 (=差) にも意味があるが, 測定値の比には意味がないので, 「3と1の差」は「2と1の差」の2倍であるとは言えない。
4 比例尺度 (比率尺度, 比尺度) では測定値がゼロとなる点が決まっているが, 間隔尺度では尺度上のどこをゼロ点とするかが自由に定められる。
5 名義尺度, 順序尺度, 間隔尺度, 比例尺度のうち, 中央値, 算術平均, 標準偏差の3つの統計量すべてを有意味に計算することができるのは, 比例尺度のみである。

これはかなり難易度が高いというか, マニアックすぎな問題かも。。

選択肢1 誤り。名義尺度とは, 男女, 血液型のように分類にのみ意味があり順序には意味がない尺度のことです。また代表値は, ある変数の分布を要約する統計量のことで, 平均値,中央値,最頻値など分布の位置を表す統計量の総称です。名義尺度では, 平均値, 中央値には意味はありませんが, 最頻値 (最も多いもの)は求めることができます。

選択肢2 誤り。順序尺度は大小関係にのみ意味がある尺度です。例えば, 僕と福山雅治を比べたら, ほんの少し福山雅治のほうがイケメンかもしれませんが, 僕と福山雅治のイケメン度を平均しても意味ないですよね。。

選択肢3 誤り。これはかなり難しくてこれを選んだ人も多そうです。「間隔尺度は, 測定値の順序だけでなくその間隔 (=差) にも意味がある」ここまでは正しいです。また, 「測定値の比には意味がない」これもまあ正しいです。ただ, 「3と1の差」と「2と1の差」はそもそも比ではありませんね。

選択肢4 正答。比例尺度と間隔尺度は非常によく似た性質を持っています。比例尺度は絶対0点が存在しているという点で間隔尺度と異なります。比例尺度の場合, 0以下が理論的に差存在しない (体重-5キロの人はいませんよね)というのが重要な部分です。

選択肢5 誤り。 中央値, 算術平均, 標準偏差の3つの統計量すべてを有意味に計算できるのは, 比例尺度だけではなく, 間隔尺度も含まれます。

ふー難しかった。。あと一問やっとくかなあ。

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