第25回-社会専門91

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問題91 Jさん (50歳, 女性) は, 夫と義父の3人暮らしで, 1年前から寝たきりになった義父の介護を1人で行っていた。義父は要介護認定を受けており, 何度か介護保険サービスの利用を勧められていたが, 夫は, 介護は嫁の役割だからと断り, Jさんに任せていた。Jさん自身もそう思い, 孤独でつらい生活を過ごしていた。民生委員のKさんは, そんなJさんを心配して, 社会福祉協議会のL社会福祉士を紹介した。L社会福祉士は, 事務所に訪れたJさんの話に耳を傾け, Jさんの忍耐強さや様々な工夫を認めて評価した。Jさんは, その後もL社会福祉士と話すうちに, 自分が介護だけでなく, 他のこともできるのではないかと思えるようになった。また, 夫へのL社会福祉士の働きかけもあって, Jさんは夫とも介護について何度も話し合い, 介護サービスを利用することになった。他の介護者とも交流するようになり, これからは自分と同じような思いをしている人達の支えになろうと考えている。

次のうち, L社会福祉士が行った支援機能に当たるものとして, 適切なものを2つ選びなさい。
1 コンサルテーション
2 アウトリーチ
3 エンパワメント
4 ソーシャルアクション
5 アドボカシー

さて新しい科目です。ぱっと見たところこの科目も精神の専門とあんまり変わらない内容ですねー。自分コピペで対応できそう。

選択肢1 誤り。コンサルテーションとは, 機関・組織・個人が 他部門 の専門家との相談・協議・指導を受けることを言います。事例のなかでは全然出てきていません。

選択肢2 誤り。アウトリーチは, 「手をのばす」と訳されます。援助が必要であるにもかかわらず, 自発的に申し出をしない人々に対して, 公共機関などが積極的に働きかけて支援していくことを指します。事例とは合致しません。

選択肢3 正答。これ以外ありませんねえ。エンパワメントは, クライアントが自分自身の力で問題や課題を解決していき, 自己効力感を高めていくための支援のことを指します。

選択肢4 誤り。ソーシャルアクションは, 間接的援助技術の一つで, 社会制度を改善するために行政や議会にはたらきかけたり, 状況改善のために地域住民が行動を起こす一連の活動のことを言います。

選択肢5 正答。アドボカシーは, 社会的に不利な立場にある人々の権利を守るための支援全体を指します。事例にそっているアプローチですね。ケースアドボカシー, クラスアドボカシー, セルフアドボカシー, シチズンアドボカシーなどの用語もよく出題されるので注意しておきましょう!

さてこの科目も一日3問できるかなー。

カテゴリー: 第25回社会専門科目, 相談援助の基盤と専門職 パーマリンク