第25回-社会専門107

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問題107 事例を読んで, K生活相談員 (社会福祉士) によるグリーフケアに関する次の記述のうち, この段階で最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Lさん (85歳, 女性) は, 3年前に脳梗塞を患ってから半身麻痺となり, 自宅での生活を断念してP特別養護老人ホームに入所している。現在, 要介護4の判定を受けており, ほほ寝たきりの状憩であるが, 認知機能は比較的保たれており, 日常的な会話は行うことができる。最近, 長男夫婦から病院に入院していた夫が亡くなったことを聞き, ため息をついては「夫を弔いたい」と詳えている。K生活相談員は, ケアワーカーから様子を見てほしいという依頼を受け, ベッドサイドでLさんの手を軽く握りながら, 「おつらいですね, , , 」と話しかけた。Lさんは涙をうかべながら, 「夫の最期のときに何もしてあげられなかった。私がこうして生きているのが申し訳ない」と語り始めた。

1 Lさんの気持ちに寄り添いながら, 時間が解決してくれると慰める。
2 Lさんの心痛を考慮し, 悲しみを増幅させないよう別の話題に切り替える。
3 夫との生活を思い出しながら, 悲しみや後悔を十分に語れるよう促す。
4 現在の生活に焦点をあて, 前向きに生きるよう励ます。
5 Lさんが良き妻であったという, 長男の評価を伝える。

グリーフケア (悲嘆ケア)に関する問題です。子ども, 配偶者, 親, 友人など大切な人を亡くし, 大きな悲嘆に襲われている人に対するサポートのことを指します。これはなんとなくわかってほしい問題ですね。

選択肢1 誤り。でました「寄り添い」。。僕はこの言葉が大嫌いです。。選択肢は「時間が解決してくれる」が誤りです。親しい人を亡くすと, 悲しみや思慕などさまざまな気持ちが表れるのは自然なことです。

選択肢2 誤り。悲嘆反応は, 乗り越えていくために必要な反応です。いたずらに別の話題にすることが正しいわけではありません。

選択肢3 正答。他者に語ることは悲嘆を乗り越えるために重要なプロセスであると言われています。時期や促し方にもよるとは思いますが, 出題者はこれを正答にしたいのだと思います。

選択肢4 誤り。前向きになれない状況なので悲嘆ケアが必要という意味ではまあ誤りですね。

選択肢5 誤り。ここで長男からの評価??まあうれしくなくはないでしょうけど。。

事例問題続きますねえー。さて次ー。

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