第25回-社会専門111

Pocket

問題111 地域包括支援センターのB社会福祉士は, 一人暮らしのCさん (70歳, 女性) が足首の骨折の治療を終え, 自宅で生活していることを知った。Cさんは介護予防ケアマネジメントの対象となっている。B社会福祉士は, 電話連絡の上, 家庭訪問を行い, Cさんの話を聴くとともに介護予防プログラム等の説明を行った。Cさんは再度の骨折を恐れており, 介護予防プログラムへの参加を希望した。しかし, 家からの交通の便が悪く, 移動手段がないということで利用が困難であった。B社会福祉士は, Cさんの希望が強いこともあり, また必要なプログラムであると考え, 地域のボランティアグループに送迎サービスの実施を依頼し, プログラムの利用を実現した。
次のうち, B社会福祉士が行ったケアマネジメントの実践モデルとして, 最も適切なものを1つ選びなさい。

1 サービス提供者指向モデル
2 利用者指向モデル
3 セルフケアマネジメントモデル
4 積極的地域援助モデル
5 サービス仲介モデル

事例問題かーとおもったらケアマネジメントの実践モデルの話ですね。福祉士の国家試験ってこういうの好きですよねえ。

選択肢1 誤り。サービス提供者指向モデルは, どちらかというと, 社会資源の効率的な利用を目標とするモデルです。うまく社会資源を使って利用者に地域生活を送ってもらうことを目的としています。事例とはあてはまりませんね。

選択肢2 正答。利用者指向モデルでは, ケアマネージャーは, 利用者のニーズを中心に権利擁護, サービスの調整仲介役, ケアプランの作成者, その実行役として機能します。事例にフィットしているのではないでしょうか。

選択肢3 誤り。読んで字のごとく, セルフケアマネジメントモデルはクライアント本人によるケアマネジメントを重視するモデルです。例えば, 「週に一回位はデイサービスがいるなあ」とか自分でケアプランを決めて, それをケアマネージャーにサポートしてもらうようなイメージですね。事例には当てはまりません。

選択肢4 誤り。積極的地域援助モデルとは, ACTなどに代表されるように, 重度の障害を持つクライアントに対して多職種によるチームアプローチで地域生活を可能にしようとするモデルです。事例にはあてはまりません。

選択肢5 誤り。サービス仲介モデルは, ケアマネージャーがアセスメントした内容を中心に社会資源を仲介し, 調整していくモデルです。事例はケアマネージャーのアセスメントよりも本人のニーズに着目した支援なので誤りだと思います。

さて今日もあと一問!

カテゴリー: 第25回社会専門科目, 相談援助の理論と方法 パーマリンク