第25回-社会専門112

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問題112 事例を観んで, D相談員 (社会福祉士) の対応に関する次の記述のうち, この段階における対応で, より適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
U市の児童福祉課のD相談員に, 子育て支援センターの保育士から, 育児不安気味の母親が相談を希望しているという連絡が入った。D相談員はすぐに自宅に出向き, Eさん (33歳) が長男 (2か月) を出産後, うつ状態で, 外出もあまりできないこと, 近くに頼れる人がいないこと, 夫は仕事が多忙で育児に協力的でないことなどの話を聞いて, 援助が必要と判断した。D相談員はすぐにネットワーク会議を開き, 市保健センター保健師, 子育て支援センター保育士, 主任児童委員を集めて, 援助方針を協議し, 各々の役割分担を検討した。

1 市保健センターが行っている乳児家庭全戸訪問事業 (こんにちは赤ちゃん事業) を利用して, Eさんとの支援関係を築くようにする。
2 夫に育児に積極的に参加するよう主任児童委員から促してもらい, 定期的な報告を夫に求め, 自らも含めた三者で確認する。
3 ネットワーク機関からの情報を自ら一元的に管理し.必要とされる支援も自らが行う。
4 Eさんのニーズを確認しながら, 養育支援訪問事業について説明する。
5 子育てサークルの情報を伝えて参加を促すため, 子育て支援センターの職員からEさん宅へパンフレットを郵送させる。

普通の事例問題ですねー。この科目事例問題本当多いなあー。

選択肢1 正答。こんにちは赤ちゃん事業について厚労省のページから抜粋。「生後4か月までの乳児のいるすべての家庭を訪問し, 様々な不安や悩みを聞き, 子育て支援に関する情報提供等を行うとともに, 親子の心身の状況や養育環境等の把握や助言を行い, 支援が必要な家庭に対しては適切なサービス提供につなげる。このようにして, 乳児のいる家庭と地域社会をつなぐ最初の機会とすることにより, 乳児家庭の孤立化を防ぎ, 乳児の健全な育成環境の確保を図るものである。」まさしく事例のためにあるような事業ですね。この事業を通じて顔の見える関係を作ることでいざというときの支援関係が形成できます。

選択肢2 誤り。これはあきらかにやり過ぎですよねー。こんなんされたら家族関係ぎくしゃくします。。。

選択肢3 誤り。チームでネットワークを形成し援助を行う中で, 一人が情報, 支援を担うのはリスクが高くなります。まあ明らかに誤りっぽい内容ですね。

選択肢4 正答。養育支援訪問事業は, 養育支援が特に必要であると判断した家庭に対し, 保健師・助産師・保育士等がその居宅を訪問し, 養育に関する指導, 助言等を行うことにより, 当該家庭の適切な養育の実施を確保することを目的とする事業です。Eさんにニーズがあるのであれば説明する可能性は十分にあるでしょう。

選択肢5 誤り。将来的には十分に可能性があるとは思いますが, 「うつ状態で, 外出もあまりできない」状況でパンフレット渡されても厳しいですよねえー。

はい今日はここまでー。

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